研究課題/領域番号 |
23K04011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22020:構造工学および地震工学関連
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研究機関 | 九州産業大学 |
研究代表者 |
奥村 徹 九州産業大学, 建築都市工学部, 准教授 (40332027)
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研究分担者 |
松村 政秀 熊本大学, くまもと水循環・減災研究教育センター, 教授 (60315976)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 振動台実験 / 崩壊制御 / スパコン |
研究開始時の研究の概要 |
通常,弾性設計が行われるアーチ橋やトラス橋などの特殊橋梁を対象として,設計の想定を超える地震動に対する致命的な大規模崩壊を防止するための方策を提案し,振動台実験と詳細な数値解析により有効性を検証する.数値解析は振動台実験の結果をもとに精度検証を行い,信頼性の高い手法を確立する.とくに本研究では,部材の初期不整や使用鋼材の材料強度のばらつき等の影響により,実構造の崩壊モードが設計用の理想化したモデルによる予測とは異なる危険性があることに着目する.これら実構造に内在する不確実な構造諸元の影響を考慮し,意図した崩壊モードへ確実に誘導するための方策を提案し,検証する.
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研究実績の概要 |
2024年度に実施を計画している振動台実験の準備を進めた.具体的には,提案構造のディテールを含む模型供試体の設計と実験計画の策定を行った.模型供試体の構造については前回の研究課題(20K04674)において実施した振動台実験に用いた骨組模型をもとに,本研究課題で提案する柱基部の浮き上がりを許容しつつ,ダンバーで制御する”ロッキング挙動”を実現するための構造詳細について検討した.適用する金属ダンパーの形状について,せん断型ダンパーと軸降伏型ダンパーの2案について検討を行った結果,製作上およびシミュレーションによる挙動予測の容易さの観点から軸降伏型のダンパーを用いることとした. 実験の確実な成功を期すために,模型供試体の設計においては,通常のはり理論に基づく設計照査に加え,詳細なFE解析による確認を行った.実験に用いる入力地震動の選定を行い,使用鋼材の降伏応力のばらつきに対する感度についても検討を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り,模型供試体の設計と事前シミュレーションによる確認を終えた.設計図面も完成しており,直ちに製作に入ることが可能な段階にある.
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今後の研究の推進方策 |
2024年度に模型供試体の振動台実験を実施する.提案構造に用いるダンパーを複数用意しており,各ケースの挙動について詳細な計測データを取得する.実験方法と計測手法については前回の科研課題において構築した手法を適用する.振動台実験により取得した計測データに基づき,提案する構造の予測に用いるシミュレーション手法の検討を行う.最終的には実橋の精緻なFEモデルを用い,提案構造の実構造への適用性について検証する予定である.
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