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液状化現象に水平2方向入力地震動の影響はあるのか?:次世代耐震設計への展開

研究課題

研究課題/領域番号 23K04013
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分22020:構造工学および地震工学関連
研究機関群馬工業高等専門学校

研究代表者

井上 和真  群馬工業高等専門学校, 環境都市工学科, 准教授 (50825982)

研究分担者 上田 恭平  京都大学, 防災研究所, 准教授 (60649490)
小野 祐輔  鳥取大学, 工学研究科, 教授 (00346082)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード液状化 / 水平2方向地震動 / 2方向応答スペクトル適合地震動 / 有効応力解析 / 過剰間隙水圧 / 振動台実験 / 耐震設計・性能評価 / 個別要素法
研究開始時の研究の概要

本研究では、数値解析や振動台実験を通じて、液状化現象における水平2方向入力の影響を定量的に評価するものである。
位相特性の異なる2方向応答スペクトル適合地震動による漸増動的解析を実施し、水平2方向地震動の位相特性が非線形動的応答に及ぼす影響について定量的な評価を実施する。
さらに、円柱剛土槽を用いた水平2方向加振による1G場の振動台実験、個別要素法による水平2方向単純せん断試験を模擬したの数値解析を通じて、水平1方向入力時と水平2方向入力時の砂地盤の非線形動的応答特性を比較することで、水平2方向入力地震動の影響を定量的に評価するとともに、得られた結果に基づき、次世代の耐震設計への展開を図る。

研究実績の概要

1方向と2方向入力の多数のスペクトル適合波を作成し,それらを入力とし,土柱モデルを対象とした地震応答解析を実施することで,2方向入力地震動の加速度軌跡が液状化に及ぼす影響を評価した.地震応答解析の入力地震動として,過去の被害地震で観測された強震記録を源波に,1方向入力に相当する直線軌跡は48ケース,2方向入力に相当する実位相軌跡は24ケース,円形軌跡は48ケースを作成した.対象とする地盤モデルの地盤条件は,ある原子力発電所の取放水系構造物の設置地盤を参考に,1種の埋戻土層(液状化層)と2種の岩盤層(非液状化層)からなる水平2方向に自由度を有する3次元土柱モデルを設定した.
地震応答解析の結果,各加速度軌跡の応答スペクトルの平均は概ね等しいにも関わらず,最大の過剰間隙水圧比の平均は全ての埋戻土層(液状化層)で円形,実位相,直線軌跡の順で大きくなった.また,2方向入力である円形・実位相軌跡を入力とした場合,直線軌跡である1方向入力時よりも過剰間隙水圧比が大きくなった.各ケースにける過剰間隙水圧比の標準偏差は,円形,実位相,直線軌跡の順で大きく,2方向入力時の方が1方向入力時よりも過剰間隙水圧比の変動が大きい.以上より,2方向入力地震動が砂地盤の液状化に影響することが有意に存在する結果となった.このことは,従来の実務における液状化評価において,2方向入力の影響を考慮することが重要であることが示された結果となった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度の研究成果より,2024年度に実施予定である飽和砂地盤を対象にした2方向加振の1G場振動台実験の入力地震動の選定に資する成果を得ることができた.

今後の研究の推進方策

研究2年目となる2024年度は,当初計画通り京都大学防災研究所にて,円形剛土槽の飽和砂地盤を対象とした,水平2方向加振の振動台実験を予定している.振動台実験で得られる結果に基づき,水平2方向地震動が液状化に及ぼす影響をより定量的に評価を実施したい.特に,2方向入力地震動の特徴量と飽和砂地盤の液状化の程度を結びつけることにより,2方向入力地震動の影響を耐震設計・性能評価に反映することに繋げていきたい.

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 水平2方向入力地震動の軌跡特性が砂地盤の液状化に及ぼす影響に関する考察2024

    • 著者名/発表者名
      浅見 健斗 , 井上 和真 , 上田 恭平 , 小野 祐輔
    • 雑誌名

      第14回インフラ・ライフラン減災対策シンポジウム講演論文集

      巻: 1 ページ: 32-34

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 個別要素法による砂質土を対象とした水平2方向載荷時の挙動分析に関する研究2023

    • 著者名/発表者名
      内山 康太郎, 井上 和真, 小野 祐輔, 上田 恭平
    • 雑誌名

      第26回橋梁等の耐震設計シンポジウム講演論文集

      巻: 1 ページ: 173-176

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 水平2方向載荷に対する砂質土の非線形応答特性に関する解析的研究2023

    • 著者名/発表者名
      内山 康太郎, 井上 和真, 小野 祐輔, 上田 恭平, 毛利 惇士, 佐藤 樹
    • 雑誌名

      土木学会地震工学委員会 第43回地震工学研究発表会

      巻: 1

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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