研究課題
基盤研究(C)
2050年における二酸化炭素の排出量を実質ゼロとする脱炭素社会の実現に向けて、吸収源対策の強化が望まれている。本研究は、大阪市の港湾海域に造成された人工湿地をモデルサイトとして、①ヨシ草体の含有難分解有機炭素量の簡易分析手法の構築、②通年調査によるヨシの年間の炭素固定量の評価、③堆積層の年代測定によるヨシ原の炭素貯留速の評価、について検討する。身近な生活圏に群落するヨシ生態系は、多様な生態系サービスを有するとともに人為管理が可能なため、本研究の成果はヨシを吸収源対策とした低炭素で自然共生を両立した新たな都市型ブルーカーボン生態系の創出に貢献することが期待できる。