研究課題/領域番号 |
23K04062
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
吉城 秀治 熊本大学, くまもと水循環・減災研究教育センター, 准教授 (40734926)
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研究分担者 |
辰巳 浩 福岡大学, 工学部, 教授 (50243895)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 交通事故分析 / 画像認識AI / 交通安全 |
研究開始時の研究の概要 |
生活道路における交通事故の発生は稀有かつ偶発性が高い事象であるため、その予測は決して容易ではない状況にある。そのため、交通安全対策の進め方の基本としては、交通事故あるいは危険事象が「発生してから」その対策を行うこととなり、このプロセスを医療行為に例えれば、病気や症状の軽快を目的とした「治療」と同じものといえる。それに対して本研究は、「予防的」に交通安全対策を展開していくために、画像認識AIモデルの開発を行うものである。
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研究実績の概要 |
生活道路における交通事故の発生は稀有かつ偶発性が高い事象であるため、その予測は決して容易ではない状況にある。そのため、交通安全対策の進め方の基本としては、交通事故あるいは危険事象が「発生してから」その対策を行うこととなり、このプロセスを医療行為に例えれば、病気や症状の軽快を目的とした「治療」と同じものといえる。それに対して本研究は、「予防的」に交通安全対策を展開していくために、画像認識AIモデルの開発を行うものである。 この研究課題を進める上で、まず本年度は交通事故分析への画像判別AIの適用可能性、そしてその最適な水準について検討した。具体的には、AIによる画像判別モデルを構築するとともに、使用する画像にさまざまな加工を施しAIに学習させ、正解率の比較を行い、最適な画像条件を検討している。その結果、画像の解像度を1280×960、空の色を水色一色、交差点からの距離10mとした画像を用いることが最適となった。その一方、彩度の高い赤色で塗装された建物は、事故が多発している交差点であるにも関わらず、安全であると誤った判定となっており、画像内の建物についても配慮が必要なことが明らかになった。 また、このような分析においては多くの画像が必要となる。そこで、画像入手が比較的安易であるStreet View画像を用いた画像判別AIへの交通事故分析への適用可能性についても検討した。Street View画像データを用いた画像判別モデルと、現地で撮影した画像を用いた画像判別モデルの比較を行い、その精度を比較した。その結果、Street View画像モデルでも現地で撮影した画像モデルと同等の精度の交通事故分析が可能であることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交通事故データがオープンデータとして公開されている福岡市を対象に、過去に交通事故が発生した交差点の画像を撮影した。その収集は順調に進んでおり、その解析も概ね当初の予定どおり進展している。また、これらに関する成果についてはすでにとりまとめを進めており、その整理が完了次第、論文として発表が可能な状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
初年度において研究に必要な画像の収集を進めているが、よりいっそう精度の高いモデルを構築するために、引き続き画像の収集を進める計画である。その上で研究をさらに加速させるために、現在研究に使用しているソフトウェアに加えて、近年目覚ましい進歩を遂げている対話型AIを活用しながら画像認識AIモデルの開発を進める計画である。
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