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消毒副生成物による細胞周期異常誘発の機序解明と高感度長期毒性評価法としての提案

研究課題

研究課題/領域番号 23K04093
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分22060:土木環境システム関連
研究機関静岡県立大学

研究代表者

小牧 裕佳子  静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (40811617)

研究分担者 伊吹 裕子  静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (30236781)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード消毒副生成物 / ハロアセトニトリル類 / 細胞周期 / ハロゲン置換 / 染色体
研究開始時の研究の概要

水系感染症予防のために投与される消毒剤は、原水中有機物と反応し、副次的に消毒副生成物という物質群を生成する。消毒副生成物のヒトへの曝露は幅広く生涯に渡り、膀胱がん・妊娠不良などの健康リスク増加に寄与すると疫学調査で示されている。一方、その毒性機序についての知見は乏しい。我々は、細胞周期異常誘発が疫学データを反映するエンドポイントになりうると考え、消毒副生成物による細胞周期異常の誘発を詳細に解析し、その機序と分子ターゲットを探索することを目的とする。細胞周期異常誘発を新規毒性評価法として構築することを目指し、より安全な水道水のため、消毒副生成物の発がん機序解明に貢献することを目的とする。

研究実績の概要

水系感染症予防のために行われる消毒処理は、副次的に消毒副生成物という物質群を生成する。消毒処理は必ず行われるため消毒副生成物は水道水中に常に存在し、ヒトへの曝露は生涯に渡る。消毒副生成物への曝露は膀胱がん・妊娠不良などの健康リスク増加に寄与すると疫学調査で示されている。しかし、疫学調査の事象を実験系で証明することはできておらず、疫学調査の事象を反映するエンドポイントとして、本研究では細胞周期に着目している。これまで消毒副生成物のクロロアセトニトリル、ブロモアセトニトリル、ヨードアセトニトリルがチャイニーズハムスター卵巣細胞に通常の倍量相当のDNA量を蓄積させ、高倍数体化を誘導することを見出している。この細胞周期攪乱がほかの消毒副生成物でも起こりうるのかを検証するために、様々なハロアセトニトリル類を用いて高倍数体化が起こるのかを調べた。興味深いことに、ハロゲン一置換体であるクロロ、ブロモ、ヨードアセトニトリルでは8nのDNAを持つ細胞が多く見られたが、ハロゲン二置換体のジクロロアセトニトリル、ジブロモアセトニトリル、また、三置換体のトリクロロアセトニトリルでは8n体は誘導されなかった。DNA二本鎖切断誘導剤であるブレオマイシンおよびピリミジンダイマーを誘導するUVを用いて細胞周期変化を測定したところ、8n体の誘導が観察されなかったため、ハロゲン一置換体ハロアセトニトリル類による8n体誘導にはDNA損傷以外の機構が関与している可能性が示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

多種消毒副生成物での細胞周期異常評価に関しては一定の結果が得られた。他の実験計画の項目についても既に予備実験を開始しており、おおむね順調に進展していると考えている。

今後の研究の推進方策

ハロアセトニトリル類による高倍数体化誘導が染色体異常と関連するかを検討するために染色体標本作製のプロトコルを立ち上げている。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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