研究課題/領域番号 |
23K04129
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
輿石 直幸 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00257213)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 伝統土壁 / 小舞下地 / 間渡し竹 / 小舞竹 / 縄 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、戸建住宅などの比較的小規模な木造建築物に適用可能な伝統的小舞土壁(真壁構法)を対象とした研究である。筆者は、平成26-28年度基盤研究Cにおいて、その構造特性向上のため、小舞下地の仕様(当時は竹材端部の拘束条件のみを検討)、壁土の材料・調合および塗付け方法等の影響を把握するため、実大断面小型試験体を用いた水平加力実験等を行い、水平力に対する土壁の抵抗機構を明らかにした。 本研究では、下地に着目し、その基本要件を明確にするとともに、土壁の性能に影響を及ぼす小舞下地の材料・工法に関わる諸要因を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は、戸建住宅などの比較的小規模な木造建築物に適用可能な伝統的小舞土壁(真壁構法)を対象とした研究である。これまでに筆者らは、小舞土壁の構造特性を向上させるため、主に壁土の材料・調合および塗付け方法等の影響を、実大断面小型試験体を用いた水平加力実験等を行い、水平力に対する土壁の抵抗機構を明らかにてきた。 本研究では、これまで未検討であった竹材を格子状に縄で編んで形成される小舞下地を対象とし、小舞下地が具備すべき基本要件を明確にしたうえで、土壁の性能に影響を及ぼす小舞下地の材料(竹、縄)の寸法・性質、構法(設置間隔など)および施工法(縄の編み方など)などに関わる要因を明らかにすることを目的としている。 令和5年度は、土壁塗りの豊富な経験と高度な技能を有する神奈川県在住の左官職1名と、この左官職に紹介してもらった愛知県の竹材店に赴きヒアリングを行った。左官職からは、竹の種類(孟宗竹)、丸竹と割竹、竹材の断面寸法と配置間隔(隙間間隔)、縄の種類(ジュート、藁なわ、棕櫚なわ、麻なわなど)と特徴、縄の編み方(巻編み、千鳥編み)と特徴、さらに小舞下地に求められる基本要件などを聴取した。竹材店では、竹の伐採時期と虫害対策、竹の種類(孟宗竹、破竹、真竹)と特徴、国産と中国産の違い、出荷実績などを聴取した。 令和6年度は、ヒアリングの結果を踏まえ、実験計画を作成し、小舞下地の性能に及ぼす各種要因の影響を実験によって確かめる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していたヒアリングを行うことができた。左官職へのヒアリングは1名だけであるが、過去に聴取した内容とほぼ同様であり、実験計画の立案には情報として十分である。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、主に研究項目2~4の実験を行う。研究項目1の竹や縄の物性測定は多少、先行研究で実施済みなので、できるだけ早めに研究項目3(塗付け時の変形に関する実験)および研究項目4(塗付け後の構造特性に関する実験)に進んでいきたい。
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