研究課題/領域番号 |
23K04130
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
市之瀬 敏勝 名城大学, 理工学部, 教授 (10151474)
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研究分担者 |
楠原 文雄 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50361522)
武藤 厚 名城大学, 理工学部, 教授 (90278325)
鈴木 卓 高知工科大学, システム工学群, 准教授 (20738710)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 鉄筋コンクリート / 柱 / 杭 / 偏心 / 基礎 |
研究開始時の研究の概要 |
大都市では,建物を敷地の境界線一杯に建てることが多い。その場合,隅の柱芯が杭芯と二方向に偏心することになる。隅の柱は,斜めの地震力により大きな圧縮力を受けるため,パイルキャップ(柱と杭が交差する接合部)には過密な配筋が必要とされる。敷地に余裕がある場合であっても,地下の設備や既存構造の存在などの理由により偏心が生じることが頻繁に生じる。本研究は,このパイルキャップの釣合モデルを実験と数値解析により導く。このモデルに基づき,重力と地震力に対して十分に強いだけでなく,建設コストにも配慮した設計法を提案する。
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研究実績の概要 |
令和5年度は,鈴木,市之瀬,楠原が,加力条件を変数とした有限要素解析を行い,杭頭接合部に生じる圧縮応力とせん断応力の流れを検討した。 偏心によって杭頭接合部の内部に3本の圧縮束が発生し,2本の基礎梁および杭の圧縮力と釣り合うことが確認できた。 この成果は日本建築学会構造系論文集に投稿し,現在,審査中である。 この解析結果に基づき,市之瀬と武藤が試験体と実験装置の設計を行った。有限要素解析にあたり,台湾とインドの研究者からの助言を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
有限要素解析は順調に進み,よい結果が得られた。その結果を利用して,試験体を設計し,複数の制作業者から見積もりをとった。しかし,近年の材料費・人件費の高騰により,試験体の製作費用の見積もりが予定の金額を大幅に上回ってしまった。予算内に収めるため,試験体を簡略化するなど設計を見直している。 今後の努力により遅れを取り戻したいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度の早い時期に予算に合致するような試験体の設計変更を終了し,同年の夏または秋に実験(加力)を実施する所存である。加力は市之瀬,武藤,楠原が担当する。データ整理は同年の冬までに終了させる。データ整理の終了後,基礎梁形状や配筋等を変数とした有限要素解析を行う。令和7年度は,Strut-and-Tie modelの構築,構造設計法の提案,モデル建物の試設計を行う。
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