研究課題/領域番号 |
23K04150
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 岐阜医療科学大学 |
研究代表者 |
濱武 通子 岐阜医療科学大学, 薬学部, 准教授 (40446646)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | ミスト / 熱中症対策 / プラスチック / 細菌増殖 / 遊離残留塩素 |
研究開始時の研究の概要 |
熱中症対策として普及しているミスト発生装置は維持管理方法の指針等がなく、ミストの水質も把握されていない。申請者は水道直結式ミスト発生装置のミスト中に遊離残留塩素濃度が一定以上存在しても一般細菌に汚染されることを示したが、そのメカニズムは解明されていない。本研究は、遊離残留塩素濃度と一般細菌増殖との関係を調査し、プラスチックとの関連性に着目して、一般細菌の増殖メカニズムを解明する。
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研究実績の概要 |
熱中症暑さ対策としてのミスト発生装置は維持管理方法の指針等がなく、ミストの水質も把握されていない。申請者は、水道直結式ミスト発生装置のミスト中に、遊離残留塩素が存在しているにも関わらず一般細菌が検出されることを明らかにした。また、ミスト中の優勢菌は環境に広く分布する菌であり、汚染部位は同装置のホースであることを明らかにした。特定した優勢菌はレジオネラ属菌の増殖を助長する報告もある。本研究では、装置の使用状況の実態調査を行い、ミストの汚染状況を把握し、感染症発症との関連性を探る。また、ミスト発生装置のノズルの噴霧口は極微細な穴であり、外部から遮断閉鎖された系と考えられる。そこで、ミスト発生装置を一つの閉鎖系実験モデルとして考え、汚染部位のホースについて、その材質がプラスチックであることに注目し、同装置内で遊離残留塩素濃度が一定以上あっても、一般細菌が増殖するメカニズムを解明することを目的とする。今年度は、研究施設内に標準的配置でミスト発生装置を設置し、以下の1)~3)の方法により、ミストの遊離残留塩素濃度が一定以上あっても一般細菌が増殖するメカニズムを解明することとした。 1) ミストの汚染状況の把握 ①ミスト発生装置のノズル直下でミストを滅菌容器に採取し、水質検査を実施する。②ホースの汚染及びノズルのつまりの原因を特定する。 2)ミスト中に一般細菌の汚染が見られたミスト発生装置について、標準寒天培地に発育した集落のうち、色と形態が類似した優勢発育菌を同定する。 3)優勢発育菌の発育状況を調べる。①ミスト発生装置の機種別に同定される優生菌の量や特徴を比較検討する。②遊離残留塩素の濃度を変えて、優生発育菌の発育状況の変化を調べる。 今年度の研究成果は、第56回東海薬剤師学術大会にて「各務原市小中学校におけるミスト発生装置の使用実態の継続調査」と題して、ポスター発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ミスト発生装置のミストの採水は、天候の影響を受け易く、採水期間が限られているため、計画通りに行かない状況もしばしば起きている。そのため、おおむね計画に沿って実験を進めているが、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
補助事業期間中の研究実施計画に沿って、研究を進めていく予定です。
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