研究課題/領域番号 |
23K04186
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 有明工業高等専門学校 |
研究代表者 |
佐土原 洋平 有明工業高等専門学校, 創造工学科, 助教 (40807913)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 都市縮減 / 住環境マネジメント / 空き家・空き地 / 民生委員 / 地域コミュニティ / 住宅地管理 |
研究開始時の研究の概要 |
人口減少期の住宅地では、老朽空き家、空き地の管理放棄、宅地や道路基盤の経年劣化など多くの問題が生じる一方、地域コミュニティの空洞化も進行している。このため、ハード、ソフト両面の連動を図りつつ、きめ細かい実態把握にもとづいた対策を講じることが求められる。本研究は、民生委員が住環境の管理・改善に参画している事例に着目し、空き家・空き地の実態調査および地域のまちづくり活動の記録をもとに、空き家・空き地に代表される住宅地の問題箇所の経年変化と、自治会等や民生委員らによる対処行動との関連を考察し、人口減少期における民生委員と連携した住環境マネジメントモデルを構築するものである。
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研究実績の概要 |
本研究は、特に地域福祉の担い手である民生委員が住環境の管理・改善に参画している事例に着目し、空家・空地の実態調査および地域のまちづくり活動の記録をもとに、(1)空家・空地に代表される住宅地の問題箇所の経年変化と、(2)自治会等や民生委員らによる対処行動との関連を考察し、(3)人口減少期における民生委員と連携した住環境マネジメントモデルの構築を目的とする。 2023年度は、(1)について、住環境点検改善プログラムを導入した枝光二区では、プログラムを二区向けにカスタマイズした2019 年度以降、道路等の公有地は改善が進んだ。一方、空家、空地などの私有地の問題が蓄積していく傾向にある。これに対し、町会長や民生委員らが所有者を粘り強く説得することで、民民で改善へと至った事例が確認された。 (2)について、枝光二区では民生区を活動班とし、各エリアで重点課題を設定した上で、多様な手法・財源を用いて課題解決のための改善行為を進めている。特に、エリア単位で生じた取り組みとして、町会長交代時の改善行為の引継ぎや、独自の情報基盤整備が確認できた。また、活動班の枠を超えた展開として、先行した班の取り組みが他エリアへ波及した事例が見られた。 これらより(3)について、人口減少期の住環境マネジメントでは、民生委員がエリア運営のハブとして機能することで、改善の進みにくい問題箇所の改善やエリア独自の取り組みを引き出す可能性が示唆される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査対象地区で予定どおり調査を行うことができ、有意義な知見が得られた。また、枝光二区で得られた研究成果の一部を学術研究論文誌に投稿する準備も進んでおり、本研究は概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、行政と民生委員が連携した空洞化対策の実態把握として、大牟田市羽山台団地を研究対象として、地域が独自作成している空家・空地台帳から量的な分析を行ったうえで、地域のまちづくり記録や関係者のヒアリングを行い、民生委員を主とした空家予防策や空地管理の可能性について考察する
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