研究課題/領域番号 |
23K04255
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
熊谷 一郎 明星大学, 理工学部, 教授 (50597680)
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研究分担者 |
濱田 達也 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 海上技術安全研究所, 研究員 (00608630)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 船舶 / 摩擦抵抗 / 気泡潤滑 / 気液二相流 / 船舶抵抗低減 / 気泡 / 水中翼 / 可視化 / 混相流 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、研究目的を達成するために、海上技術安全研究所の高速流路を用いた流れの可視化実験を実施し、主に以下の二つのテーマに取り組む。 ①高速旋回流を利用した翼型マイクロバブル(MB)発生装置の開発とマイクロバブル発生メカニズムの解明(R5~R6年度) ②抵抗低減に効くマイクロバブルの安定供給のための空気導入管(AIP)と翼型の最適化(R6~R7年度) 以上により、本装置のマイクロバブル発生メカニズムやそれらによる壁面摩擦抵抗低減効果を解明し、確実に抵抗低減に効くマイクロバブル発生装置の開発と実用化に向けた研究を実施する。
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研究実績の概要 |
本研究課題では、水中翼の負圧を利用して空気を船底へ効率的に輸送し、空気導入管内の高速旋回流によってマイクロバブルを大量発生させ、それらを乱流境界層へ安定供給できる装置の開発を目的としている。初年度は特に翼型気泡発生装置の開発に関する実験を海上技術安全研究所の小型高速流路(最大流速10m/s)を用いて実施した。実験では、翼型気泡発生装置による空気導入モードや空気流量が、主要なパラメータ(流速、迎角、翼形、など)によってどのようになるか調べた。その結果、2つの空気導入モード(Normal ModeとCavity Mode)が存在し、翼負圧による空気導入量は、Normal Modeの方がCavity Modeよりも約20%程度多くなることが明かになった。Normal Modeの場合、流速9m/sにおいて、みかけ空気厚さが約4.1 mm程度となり、先行研究との比較から、実船応用においても本装置が有効であることが示された。一方、高速流および高迎角においては、空気流量が少ないCavity Modeになり易く、本装置の実船運用において最適な流速や翼配置などが存在することが明かになった。また高速流路の実験で得られた結果について、ポテンシャル流の理論と数値計算によって説明することに成功した。これらの研究成果をまとめ、国際会議(Murai and Kumagai, ICMF 2023)で発表するとともに、査読付き国際雑誌へ投稿し、掲載決定となった(Kumagai, et al., Ocean Engineering, 2024)。さらに、空気導入管形状や水中翼との位置関係を工夫した実験を実施し、マイクロバブルの多量発生(9 m/sで平均82.5 l/min)や自発的周期気泡注入の現象(4~8 m/sで2~3 Hz程度)などを発見した。それらの研究成果を混相流シンポジウム2024へ投稿し、講演採択された(熊谷ら、2024)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本課題で計画していた実験を着実に実施し、得られた成果を論文にまとめ、船舶工学分野で評価の高い国際誌(Ocean Engineering)へ投稿し、掲載決定となったため。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画書に従って、今後も実験を中心とした研究を実施する。これまでに、Cavity Modeでは、空気流量が約20%低下することが明かになっているが、高速流かつ高迎角の場合においてもNormal Modeが維持できる翼形状の開発と最適化を行う。また、旋回流を利用した翼型マイクロバブル発生装置の開発においては、昨年度よりも高流量のマイクロバブルを発生させるための翼形状の最適化実験を行うと共に、画像解析により、発生気泡のサイズ分布計測を実施する。また、昨年度発見した自発的周期気泡注入の現象については、その周期性を支配する物理を明らかにするための実験を実施する。
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