金融機関にとって気候温暖化や大規模水害発生に代表される気候変動リスクは、企業の信用リスクにも影響を及ぼす側面があることが指摘されている。本研究では、二酸化炭素(CO2)に代表される温室効果ガス排出の企業財務へのインパクトを構造アプローチの枠組みでモデル化して、温室効果ガス排出量が企業のデフォルト確率などの信用リスク指標に及ぼす影響を様々なチャネルごとに把握できる形で分析すること、および、大型台風などに起因する大規模水害損失リスクの計量モデルを地域の土地特性も考慮できるように発展改良し、地域レベルでの大規模水害による経済損失シミュレーション分析などを実施することを目指す。
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