研究課題/領域番号 |
23K04313
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
山中 仁寛 甲南大学, 知能情報学部, 准教授 (00404939)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 人間信頼性 / ヒューマンインタフェース / アイトラッキング / マイクロサッカード |
研究開始時の研究の概要 |
ドライバーのマイクロサッカードを車内に設置した赤外線カメラのみで計測し,マイクロサッカードの発生頻度や眼球が回転する方向・振幅・速度などから視覚的注意の量を判定し,その判定結果に基づいてドライバーの意識の脇見を検出するものである.そのため,研究期間において,以下の課題を明らかにする. 1) ボトムアップ型とトップダウン型注意の処理負荷の大きさとマイクロサッカードの関係性についての実験的検討 2) ドライビングシミュレータにおける,仮想運転中のマイクロサッカードの発生頻度や眼球の回転方向・振幅・速度などによりドライバーの意識の脇見を検出する手法の開発と有効性の検証
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研究実績の概要 |
第一に、眼球運動について計測サンプリングと眼球運動パラメータの関係を検討する基礎実験を行い、その成果を論文にまとめた。 研究目的を達成するために、所属機関に既設の赤外線カメラによる眼球運動計測装置(Spectrum 600, Tobii)ならびに液晶モニタによる実験システムを構築した。実験では、視覚的注意の処理負荷をコントロールした場合におけるマイクロサッカードの計測を行った。視覚的注意の処理負荷とマイクロサッカードの発生頻度、眼球の回転方向・振幅・速度などの関係を明らかにすることを目的よして取り組んだ。 具体的な実験内容としては、視覚的注意の処理負荷をコントロールするための視覚刺激として、画面中央に注視点が設けられランダムなタイミングで注視点の上下左右のいずれかにn重円(n=1~5)の視標が呈示されるものとした。実験の条件としては、トップダウン型注意条件とボトムアップ型注意条件とした。 前者は、注視点呈示時に次の視標が表示される位置のヒントが示される仕様とした。一方、ボトムアップ型注意は視標が突然呈示された場合や周辺と顕著に異なる場合に誘発されることがわかっているため、視覚刺激をn重円とした。 実験の結果、サッカードの中からマイクロサッカードを抽出する方法を提案し、マイクロッサカード抽出したパラメータにより視覚的注意を機械学習により分類することができた。 得られた成果は、海外の論文誌へ投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請書の計画から大きな変更はない。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に明らかにした視覚的注意の処理負荷とマイクロサッカードの発生頻度、眼球の回転方向・振幅・速度などの関係が仮想運転環境でも同様であるか否かを検討する。 そのため所属機関に既設のドライビングシミュレータ(HONDA、DA-01)上でマイクロサッカードの計測環境を構築する。眼球運動計測は、設備備品費で計上したポータブルアイトラッカー(Fusion 120, Tobii)により行う。また、ドライバーの処理負荷のリファレンスとして申請者の所属機関に既設の生体電気信号取込解析装置(BIOPAC、MP36-BASIC)により心電図の計測も同時に行える環境を構築する。 構築した実験環境において、視覚的注意の処理負荷をコントロールした実験を行い、ドライバーの意識の脇見の検出手法を開発するための仮想運転実験を実施する。
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