研究課題/領域番号 |
23K04321
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター |
研究代表者 |
井上 研一郎 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター, 研究開発本部機能化学材料技術部プロセス技術グループ, 主任研究員 (00620436)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 有機溶剤蒸気 |
研究開始時の研究の概要 |
塗装や印刷で使用される有機溶剤は容易に揮発し、周囲を汚染する。 本課題では、例えば塗装各工程における有機溶剤の発生(揮発・放散)量を実測したうえで、過年度実施課題で確立した低温燃焼技術を展開させることにより、溶剤蒸気の効率的な処理・削減方法を提案する。におい対策、作業環境の改善や大気汚染防止に広く貢献することが可能となる。
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研究実績の概要 |
初年度は、塗装ブース内での吹き付け作業や乾燥工程における有機溶剤蒸気の発生、および乾燥排ガスの触媒処理特性を実験的に検討した。 キシレン、エチルベンゼン、ノルマルブタノールを含む工業用シンナーでアミノアルキド樹脂塗料を希釈し、アルミニウム製板へのスプレーガンを用いた塗装吹き付け作業を行った。ダクトを流れる排ガス中の揮発性有機化合物濃度(総濃度)を環境省告示第六十一号に定める方法により測定した。また、小型乾燥炉として内容積535 Lの恒温槽を用い、炉内のガスを総濃度計および小型触媒処理装置に流通させ、有機溶剤蒸気の排出(発生量)やその制御(低減量)に関するデータの取得を行った。触媒層(固定床)通過後のガスは、サンプリングバッグに捕集したのち赤外線式二酸化炭素計で濃度を測定し、触媒処理性能を評価した。また、本実験では吹き付け作業後、ブース内でセッティングを行った。 総濃度測定等の結果から、吹き付け作業後にセッティングタイムを十分に設けることにより、乾燥炉への有機溶剤の移行量が減少できること、セッティングタイムを設けない場合、炉内の溶剤蒸気量が増加するが、過年度実施課題で確立させた白金とコバルト・セリウム酸化物を独自に組み合わせた触媒処理により、その大部分を230℃程度で酸化(燃焼)できること等を示した。 今後も上記実験系におけるデータの追加取得や解析を進め、有機溶剤蒸気の発生・処理特性に関する検討を継続する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上述のとおり、塗装吹き付けや乾燥工程における有機溶剤蒸気の発生・触媒処理特性を実験的に検討した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度はデータの追加取得や解析を進め、塗装吹き付けや乾燥工程における有機溶剤蒸気の発生・触媒処理特性に関する検討結果をとりまとめる。
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