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水素の安全利用に寄与する熱面着火現象の統一的理解とデトネーション遷移条件の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K04322
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分25020:安全工学関連
研究機関地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター

研究代表者

中澤 誠人  地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター, 研究開発本部物理応用技術部機械技術グループ, 研究員 (40965860)

研究分担者 今村 友彦  公立諏訪東京理科大学, 工学部, 教授 (50450664)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
キーワード熱面着火 / 臨界着火熱流束 / 温度境界層 / AIT / 着火遅れ時間 / 着火 / 熱流束 / 臨界条件 / 水素 / 熱面
研究開始時の研究の概要

カーボンニュートラル達成に向けた水素等の可燃性ガスの普及に伴い,その火災爆発危険性の高さから,様々な事故シナリオに基づいたリスク管理が必要となる。そこで,外部からの火災による輻射熱を想定し、加熱された配管内の可燃性ガスの熱面着火現象および火炎伝播現象の解明を目指す。配管内の壁面が高温になることを想定し,着火する際の熱流束や温度境界層,熱伝達率といったパラメータを実験および数値シミュレーションを使用して,着火条件式の確立を目指す。加えて加熱面の長さや乱れ強さなどをパラメータとして,爆轟遷移条件を明らかにする。本研究は火災安全の分野のみならず燃焼工学的側面にも非常に発展性の高い研究である。

研究実績の概要

本研究は,火災などによって外部から加熱された配管の壁面を着火源に想定し、水素/空気予混合気の着火性評価手法の確立と爆轟遷移条件の解明を目的とするものである。本研究は、主に、①熱面の配置ごとに着火直前の熱面まわりの未燃予混合気温度と温度境界層厚みの相関を明らかにすることで,水平熱面が臨界着火条件のパラメータに及ぼす影響を評価し、着火条件式のさらなる拡張を進めること、②熱面着火時の配管内における爆轟遷移可能性とその遷移距離を明らかにすることを目指している。2023年度は、主に①について数値シミュレーションを用いて研究を進めた。熱面の温度境界層厚みを明らかにするため、まずは空気を対象とした解析を実施した。熱面の設置条件および空気の流速を変え温度分布を解明した。その結果、AIT(Auto Ignition Temperature)以上の温度帯の体積が最も小さかったのは対向設置(流れに対して垂直に熱面を設置した場合)となり、温度勾配が大きく未燃予混合気が最も放熱しやすい環境であることがわかった。一方で、これらは先行研究の実験結果の傾向とは異なったことから、AITよりも流れの滞留箇所の有無が着火に大きく寄与している可能性を示すとともに、着火遅れ時間の導入することで、熱面着火現象をより詳しく説明できる可能性が示唆された。これらの成果は安全工学シンポジウム2024、Asia-Oceania Symposium on Fire Science & Technology 2024等で成果を展開する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

数値シミュレーションを用いた熱面周りの温度分布の解明について予定通り実施することができた。一方で、当初予定していた初年度からの着火実験において、装置作成の遅れが生じた。熱面設置の方法および可視化方法に当初予定の装置だと測定が十分にできない恐れがあり、設計変更を余儀なくされた。

今後の研究の推進方策

実験装置の整備および予備実験は終了したため、水平熱面における水素およびプロパンの着火性評価を実験的に行うとともに、引き続き数値シミュレーションを駆使して着火条件式のさらなる拡張を目指す。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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