研究課題/領域番号 |
23K04324
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 成高 東北大学, 工学研究科, 学術研究員 (30974357)
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研究分担者 |
小川 和洋 東北大学, 工学研究科, 教授 (50312616)
大兼 幹彦 東北大学, 工学研究科, 教授 (50396454)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 防水マイク / 音波検知 / 探傷解析 / 磁気センサ / 配管検査 / 打音試験 / 防水 / マイク / 非破壊検査 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで音波を使用した非破壊検査は人間の聴覚を使用した打音検査が歴史的に実施されてきた。近年デジタル的な検出方法としては超音波を使用することが主流となっているが、超音波での検査のみでは内部構造の不良部位を明確に確認することが困難であった。加えてライフラインとして使用される配管の損傷確認には内部からの確認が困難なため、外部から打音検査等で多大な工数を使い検査が実施されていた。 ここで、防水の音波センサを開発。 超音波ではなく可聴音・長波を含めた音波センサとした理由は、これまで実施されてきた打音での構造欠陥確認の実績データを使用可能とし、配管内部から構造の欠損・腐食等の欠陥を検出しようとするもの。
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研究実績の概要 |
初年度は実験設備条件を揃えながら構造と磁気ノイズへの対策特許作成と出願申請を前半期に行い、後半期では一番の課題と考えられる磁気検知による弾性部材を振動部に使用した音波検知マイクロフォン構造で、どのような要因が検知結果に影響するかを各部品単位で変化させ、検知結果への影響を確認していく基礎試験を実施した。 まず試験条件を揃えるために基礎試験の装置構成を模索。磁気センサを協力研究室の力を借りて選定。そこで磁束密度変化を磁気センサで捉えるためには、アンプ装置が重要なことが判明したが、高性能のアンプは高額で購入不可であったため、市販のデータロガーと協力研究室作成の低ノイズアンプにて音波検知性を測定開始。 次に変動側の磁束密度とセンサーの位置関係による性能変化が大きいことが判明したため、この位置を規定する為の治具を設計・製作し測定結果の安定化を狙った。結局磁石の固定時にきちんと磁束密度方向を揃える手段に手が届かなかった為、毎回の測定の確実な一致とはならなかったが、各段に安定して実験結果を得られるようになった。 それに平行して本研究内容と磁気センシングにつきものの周辺磁気に対し対策を行う特許を出願。共同出願者である協力研究室の水中磁気測定試験の装置製作サポートも行った。結果として本研究の防水マイクロフォン構造では、周辺磁気ノイズがある状況でも20~300Hz間では音波を検知することが可能であることが判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
磁気センサーを使う上でアンプの重要性がきちんと理解できていなかった為に、試験条件を整える段階でかなりの時間を費やすことになったことに加えて、出願した特許に関し大学知財部が選定した特許事務所とのやり取りが、予定した時間をかなりオーバーしており、ここで大きな遅れが発生した。最終的には特許事務所を変更した。
基礎試験はおおむね順調ではあったが、手作りの測定アンプが不安定になることもあり現在対策を考案中である。
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今後の研究の推進方策 |
基礎試験は少々遅れているが、ほぼ狙いの性能は確認できている為、測定用のアンプの調整・調達を行う間に当初の予定である水中での音波検知試験と配管内走行用ロボットの設計製作に取り掛かかる。 水中での音波検知試験は空気中より波の減衰が抑えられるため検知し易くなると考えられる為、状況により再度空気中の音波検知試験の試験数を増やす方向にしたいと考える。
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