研究課題/領域番号 |
23K04334
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
小林 健治 摂南大学, 理工学部, 准教授 (50736676)
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研究分担者 |
池内 淳子 摂南大学, 理工学部, 教授 (90450254)
木多 彩子 高知工科大学, システム工学群, 教授 (90330357)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ワークプレイス / 保健所 / 平常時 / 災害時 / 地域保健施設 / シームレス |
研究開始時の研究の概要 |
研究概要は以下の通りである。 まず、研究対象とする地域保健施設のワークプレイスを大きく4段階のスケール(什器/部位/建物/地域)に分類する。 次に、平常時・災害時の業務活動実態を重ね合わせ、平常時と災害時双方に対応可能なワークプレイスデザインアイディアを整備のしやすさを示す3つのカテゴリー(活用・転用/付加・更新/代替・連携)でまとめる。 さらに、立場の異なる専門家らによる技術指導、現場で執務する保健師らからの意見を収集し、平常時・災害時ともに健康・保健・福祉機能に優れた施設に最適なワークプレイスを標準化するために何が必要かについて探る。
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研究実績の概要 |
令和5年度は、保健所のワークプレイス(平常時)の現状および課題を把握するために、大阪府・兵庫県・山口県・高知県の保健所数カ所ずつを訪問し、観察調査およびヒアリング調査を実施した。また、保健所のワークプレイス(災害時)の様子を記録するため、令和6年1月1日に起きた能登半島地震後の保健所数カ所を訪問し、概況を把握した。 その結果、都心部と地方で、管轄範囲・職員数・保健所外との関係など、保健所のワークプレイスに差異があること、またパンデミック(Covid-19)時の対応状況を踏まえ、建替などを機にワークプレイスにおけるフリーアドレス化やペーパーレス化の計画が一部進んでいること、などが明らかとなった。また、これらの現状や課題を1:物理的次元(例: 狭い作業スペース、めったに使用されない部屋、休憩する場所がない)、2:対人的次元(例: 激務、コミュニケーション不足、長距離通勤)、3:社会的次元 (役割の変更、建物の統合、デジタル変革など)にわけて整理し、その解決に向けたデザインを1:家具・什器(例:日常生活や災害用の収納棚システム、複数の役割を持つアイテム)、2)建物の部位(例:内外をつなぐ大きな開口部、トイレや簡易キッチンにつながる休憩スペース)、3)地域(例:内外をつなぐ大きな開口部、トイレや簡易キッチンにつながる休憩スペース)、4:その他(例:日常生活と災害に関連した配色)のカテゴリーごとに提案した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度は、前年度までに構築したネットワークをもとに、近畿圏の都市部以外の保健所を調査することで、全国的あるいは個別の課題や状況について把握することができ、それを元に、3つの次元・4つのカテゴリーにわけたワークプレイスデザインアイディア(仮)を作成した。また令和6年度に行うさらなる調査に向けて、協力体制を構築することができた。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は研究の2年目であり、令和5年度の成果を国際学会(IAPS2024)にて発表する。成果および発表での意見などを踏まえ、平常時と災害時双方に対応可能なワークプレイスのデザインアイディアの本格的な検討を行う。検討を進める際に、ビジュアルな冊子媒体を用いることでより広範囲は関係者への周知やフィードバックが得られると考えている。
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