研究課題/領域番号 |
23K04339
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
山下 梓 弘前大学, 男女共同参画推進室, 助教 (60762094)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2027年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 防災 / 災害 / 性的マイノリティ / 性の多様性 / 防災政策 / 人権 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,科研費(若手)「性的マイノリティ被災者の脆弱性・レジリエンスと防災政策の可能性についての一考察」を発展させる形で,2019年以降に起きたわが国の災害での性的マイノリティ被災者の経験を質的調査によって明らかにする。また,性的マイノリティの人々の避難行動や避難生活上の障壁を,量的調査によって明らかにする。さらに,自治体の防災計画等について政策分析を行い,防災政策とその実践における性的マイノリティの人々の視点の反映状況を明らかにする。そのうえで,自治体による好事例を収集し,取り組みが可能になった要因を分析する。 以上のことにより,人の多様性を踏まえた防災とその研究の深化に貢献する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、災害における性的マイノリティ被災者の困難と潜在的支援ニーズ、性的マイノリティの人々を射程に入れた防災政策の現状と好事例を明らかにすることによって、だれひとり取り残さない防災の実現に寄与することである。 令和5年度は、本研究の2年目に計画していた(1)性的マイノリティの人々の避難行動や避難生活上の障壁を明らかにするための全国各地のプライドパレードにおけるアンケート調査の実施準備と、(2)性の多様性の観点からの防災政策分析のための資料収集・分析を行った。より具体的には、(1)について、調査項目の精査と、研究倫理審査を受けるための準備を進めたほか、実施予定地のプライドパレードの下見を行った。加えて、調査の効果や効率性の観点から、最新の災害リスクや被害想定にもとづき、調査の実施地に関する再検討を行った。(2)については、47都道府県の地域防災計画の収集、関連テキストの抽出、抽出テキストの分析を行った。上記に加えて、本研究との関連性から、令和6年能登半島地震について、情報収集に着手した。 本来、本研究の初年度である令和5年度に予定していた(3)ブログ・SNSでの性的マイノリティ被災者による発信の収集・分析、(4)性的マイノリティ被災者や支援団体への調査については、令和6年度以降に実施する。また、(1)の調査の実際の実施、(2)に関する基礎自治体の地域防災計画等の収集、関連テキスト抽出、分析については、令和6年度に予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該年度、全国3か所のプライドパレードで実施を予定していた性的マイノリティの人々の避難行動や避難生活上の障壁を明らかにするためのアンケート調査について、調査項目の精査と研究倫理審査の準備に時間を要したことから、実際の調査実施に至らなかった。また、予定していたブログ・SNSでの性的マイノリティ被災者による発信の収集・分析、性的マイノリティ被災者や支援団体への調査についても、発信の収集方法の見直しや、協力者の選定に時間を要したため、計画どおり実施することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
プライドパレードでのアンケート調査実施については、2年目には研究倫理審査を受け、実施地について行った見直しにもとづいて実施に着手する。 防災政策の収集・分析については、まずは都道府県の地域防災計画、避難所運営マニュアルに関して、2年目に論文の投稿をめざす。基礎自治体の防災政策については、見直した対象にもとづいて2年目以降に行う。
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