研究課題/領域番号 |
23K04342
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
倉田 成人 筑波技術大学, 産業技術学部, 教授 (00416869)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 時刻同期 / デジタルセンシング / マルチモーダル分析 / チップスケール原子時計 / 地震観測 / 構造ヘルスモニタイング / IoT |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、未だ顕在化していない鉄塔構造物の倒壊による災害リスクを、アナログ型・デジタル型が共存する異種センサ群の絶対時刻同期を前提とするマルチモーダル分析により制御するための技術基盤を確立する。GPS信号や専用配線がなくても、1台1台の異種センサが正確な絶対時刻情報を保持できる、チップスケール原子時計を応用した絶対時刻同期センシング技術と、そのデータ利用を前提とするマルチモーダル分析基盤を開発する。時間軸に沿って発生する災害時の鉄塔構造物の倒壊によるリスクを時系列マルチモーダル分析により抽出し、情報システムを構築して、機能維持が求められる鉄塔構造物の倒壊による災害リスクを制御する。
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研究実績の概要 |
本研究では、未だ顕在化していない鉄塔構造物の倒壊による災害リスクを、GPS信号や専用配線を必要とせず、アナログ型・デジタル型が共存する異種センサ群の絶対時刻同期を前提とするマルチモーダル分析により制御するための技術基盤を確立することを目的としている。 令和5年度は、アナログ型センサに加えて、カメラセンサ等のデジタル型センサを接続可能な異種センサ群の絶対時刻同期センシングステーションを開発し、性能を実証した。本研究で開発した絶対時刻同期センシングステーションは、GPS時刻(GPST)とチップスケール原子時計(CSAC)を同期させ、安定したリファレンス信号を供給する発振器ボード、デジタル型加速度センサ及び外部アナログセンサ入力インターフェースを搭載したセンサボード、CPU及びFPGAを搭載した信号処理ボードで構成した。SACによる時刻情報を、直接、センサの計測データにハードウェア的に付与するため、専用の集積回路であるFPGA(Field-Programmable Gate Array)を装備するメカニズムを考案した。これにより同センシングステーションのCPUは過度の負荷を受けず、FPGAにより時刻情報を付与された計測データをメモリに保存し、ネットワーク経由でデータを収集することが可能となった。内蔵したデジタル型加速度センサの出力、外部アナログ入力端子に接続したアナログセンサの出力、及び、デジタルセンサ入力インターフェースに接続したカメラセンサによる出力に、高精度な絶対時刻情報であるタイムスタンプを付与するメカニズムを実現し、振動台試験により、時刻同期性能を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
令和5年度に予定していた研究内容をすべて達成し、さらに、加速度センサによる振動データと、カメラセンサによる画像データの時刻同期性を高精度に確認する手法と評価システムを新たに開発して、本研究成果の信頼性をより高めることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度の研究成果である異種センサ群による絶対時刻同期センシングステーションに対して、実フィールドで利用可能なパッケージ化を行い、同センシングステーションにより、正確な時刻情報を保持したデータを取得する。
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