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マイクロ波加熱によるナノ酸化物複合集積技術

研究課題

研究課題/領域番号 23K04388
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分26020:無機材料および物性関連
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

木嶋 倫人  国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (50356870)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
キーワードマイクロ波化学 / 液相合成 / ナノ結晶 / 遮熱材料 / 蓄電材料 / マイクロ波合成 / ナノ酸化物 / ナノ複合材料 / 機能性酸化物薄膜
研究開始時の研究の概要

本研究の目標は、マイクロ波の選択加熱効果を用いて、ナノ複合材料を合成すること、ならびに基板上に酸化物層を集積する技術を確立することである。電界と磁界を分離して照射可能なマイクロ波装置を試作する。マイクロ波合成されたナノ粒子と金属原料溶液からなる溶液を調製する。この溶液を、電界集中あるいは磁界集中下で選択加熱を行うことにより、ナノ複合化を行う。さらには、この溶液中に基板を設置し、酸化物層を直接基板上に集積化する研究も行う。これらの研究を通して、結晶成長に与えるマイクロ波加熱の効果を明らかにするとともに、遮熱、蓄熱、蓄電材料等の応用に繋がるナノ複合材料の合成ならびに機能性酸化物薄膜の作製を行う。

研究実績の概要

本研究の目的は、マイクロ波加熱を用いて、ナノ複合材料を合成すること、ならびに基板上に酸化物層を集積する技術を確立することである。本年度の目標は、従来型のマイクロ波照射装置(電界・磁界未分離)を使用して、遮熱、蓄熱、蓄電材料等の応用に繋がるナノ結晶の合成とナノ複合化を行うことである。

本年度は、液相マイクロ波プロセスにより、遮熱特性(赤外線遮蔽特性)に優れた性能を示すITO(Tin-doped In2O3)ナノ結晶を合成することに成功した。ITOナノ結晶は、300℃、1 minの加熱で合成することが可能であり、Sn/(In+Sn)が0.05~0.4の範囲で、単相試料が得られることが明らかになった。電子顕微鏡観察によると、ITOナノ結晶は擬立方体形状であり、粒子サイズは、10~20 nmであった。このITOナノ結晶をインク化し、ガラス基板にコートして紫外線から近赤外線領域までの範囲で光学特性を評価したところ、可視光透過率88%、日射透過率67%、ヘーズ値1.3が得られ、優れた可視光透過性と赤外線遮蔽特性を示した。このITOコーティングガラスの断面を電子顕微鏡で観察したところ、膜厚が約1μmであり、ITOナノ結晶が積層されていることを確認した。蓄電材料については、オリビン型正極材料の合成を検討した。マイクロ波加熱により、単相のLiFePO4ナノ結晶が合成可能であり、充放電可能であることを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

遮熱材料、蓄電材料については、原料溶液の調整方法とマイクロ波加熱によるナノ結晶の合成方法を確立したが、蓄熱材料については、合成条件の検討段階にある。遮熱材料については、得られたナノ結晶をインク化し、ガラス基板にコートすることで、優れた特性を得ることに成功した。さらに、この原料溶液中に設置したガラス基板上に直接、ナノ結晶を析出させる予備的検討を開始した。蓄電材料については、充放電可能な材料をマイクロ波合成することに成功し、炭素との複合化実験も開始した段階である。

今後の研究の推進方策

本年度の合成検討で、本研究で取り組む、遮熱、蓄熱、蓄電材料の絞り込みが完了した。それぞれ、誘電体、半導体、導電体的性質を有していることから、これらの物質でナノ複合化の検討を進める。さらには、電界集中あるいは磁界集中下で選択加熱が可能なマイクロ波照射装置の開発を行う。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] マイクロ波加熱によるインジウムスズ酸化物ナノ結晶の合成と薄膜化2023

    • 著者名/発表者名
      木嶋倫人、土屋哲男
    • 学会等名
      第17回日本電磁波エネルギー応用学会シンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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