研究課題
基盤研究(C)
商用発電用原子炉の主要構造材である低炭素オーステナイト系ステンレス鋼において重要課題とされる応力腐食割れ損傷事象について、その発生促進因子及び詳細メカニズム解明を行う。研究代表者のこれまでの検証研究により、材料が炉内運転温度(約288度)で長時間熱時効を受けることにより応力腐食割れ発生感受性が高まる可能性を示唆してきた。このことから、長時間熱時効による微細組織(転位組織、空孔濃度)の変化が軽水炉内模擬環境下で腐食特性及び機械特性に及ぼす影響を、巨視的並びに微視的に評価することで割れ発生感受性促進機構の解明を目指す。