研究課題/領域番号 |
23K04452
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
|
研究機関 | 大阪産業大学 |
研究代表者 |
南部 紘一郎 大阪産業大学, 工学部, 准教授 (20610942)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 軟質粒子ピーニング処理 / 表面改質処理 / 有限要素解析 / 疲労強度 / 金属材料 |
研究開始時の研究の概要 |
「軟質粒子ピーニング処理」を用いることで「表面近傍の硬さが増加する」ことと,「圧縮残留応力を付与できる」ことを明らかにしている.一方で,このメカニズムが微小な塑性変形によるひずみの増加あるいは弾性波による転位挙動によるものと仮定されているが,詳細なメカニズムは明らかにされていない.本研究では,ひずみマッピング,転位挙動,硬さ測定や残留応力測定などの実験加え,衝突シミュレーションの応力解析から,そのメカニズムを明らかにする.また,従来のショットピーニング処理と比較・検討を行い,両者の表面改質メカニズムの違いを明らかにする.
|
研究実績の概要 |
本研究では,軟質粒子ピーニング処理における表面改質メカニズムの解明を目的とし,その目的を達成するために実験および解析を実施した.2023年度では,単一粒子衝突によるメカニズムの解明を目的として以下の予備実験等を実施した. ①単一粒子衝突による表面改質メカニズムの解明 本目的を達成するために,DIC予備実験および動的荷重および静的荷重による負荷試験用治具を作成した. 次に,単一粒子衝突による粒子変形および応力伝播について有限要素法解析を実施した.有限要素解析にはANSYSを使用した.解析モデルには鋼-鋼およびアルミ-鋼,銅-鋼における組合せを実施した.粒子衝突モデルには粒径100μmとし,衝突速度は100m/sとした.一方で,衝突解析には実際の粒子衝突条件を再現する必要があるが,粒子の飛翔速度や衝突時の速度は実験では求めることができないため,ノズル内外における気流解析と粒子飛翔挙動解析を実施した. その結果,いずれの投射材を用いた場合においても被加工材表面において微小な塑性変形が生じることを明らかにした.しかしながら,本解析で用いた鋼モデルは純鉄と同等の機械的特性であることから今後実用鋼と同様の機械的特性としたモデルについて同様の解析を行う.続いて,気流および粒子飛翔解析を実施した.本解析では粒子速度がノズルワーク距離によって変化することを明らかにした.その結果を踏まえ,得られた結果をもとに衝突解析に用いる速度も変更する.また,粒子の衝突角度は概ね90度近辺であった.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
解析については当初の予定通り進んでいるが,実験に使用する治具の作成に時間を要したため.
|
今後の研究の推進方策 |
昨年度中に治具の作成が完了したため,本年度は動的荷重,静的荷重の繰り返し負荷がひずみにおよぼす影響について検討を行う.また,解析も引き続き実施する.解析では,角速度を算出するために粒子法解析を用いて飛翔する粒子の角速度の算出も実施する.
|