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磁気スキルミオンのカイラリティを利用したメモリ・ロジックデバイスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K04526
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分28020:ナノ構造物理関連
研究機関電気通信大学

研究代表者

仲谷 栄伸  電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (20207814)

研究分担者 山田 啓介  岐阜大学, 工学部, 准教授 (50721792)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワード磁気スキルミオン / メモリ・ロジック素子 / シミュレーション / メモリ・ロジック
研究開始時の研究の概要

本研究では、磁気スキルミオンの磁化構造の特性である“「カイラリティ」(左巻き/右巻き)による自由度“と、外場(電流/熱/磁場/電界)を用いた”2つの磁気スキルミオン間で起こる相互作用 (生成・消滅)“を利用して、数値シミュレーションによる論理回路の作成/設計と動作実証を行うことを目的とする。以前に申請者らが示した技術を利用し [Y. Nakatani et al., Sci.Rep.9,13475(2019) & Sci.Rep.11,8415(2021)]、加えて外場による制御方法を模索することで、磁気スキルミオンを利用したメモリ・ロジック素子の構築を目指していく。

研究実績の概要

本研究では、強磁性と非磁性膜のスタック構造(多層構造)を有する薄膜内に形成される磁気スキルミオンのトポロジー性である磁化構造の極性を利用して、外場による極性の制御を目指す。最終的には、メモリ機能とロジック機能を兼ね備えたメモリ・ロジック素子(=混載メモリ)の設計・開発を目指して研究を実施する。本研究の課題は、今までに注目されてこなかった磁気スキルミオンの極性を利用したメモリの創出を目指す点に新規性や創造性が大きく、国内外においても先駆けて設計指針を示していることから、研究を実施していく意義が高い研究である。
今年度はロジック素子を構成する基本的な論理回路であるAND及びOR回路について研究を行った。対象とする回路は2入力1出力の回路であるため、回路はY字合流構造の細線で実現した。この回路に対し、カイラリティ(CCW及びCW)の組み合わせを変化させてスキルミオンを入力し、出力されるスキルミオンのカイラリティをシミュレーションで調べた。スキルミオンはスピン電流により回路内を移動させ、また合流部にはスピンオービットトルクを加えた。Y字合流の角度を30°から75°、スピン電流を0.2から1.0 TA/m2、スピンホール角を0.05から0.3radまで変化させてシミュレーションを行ったところ、複数の場合においてANDもしくはOR回路として動作できる条件があることがわかった。動作条件は合流角度により変化し、合流角度60°の場合、最も広い動作マージンが得られることがわかった。動作マージンが最大となる条件は、合流角度60°、スピンホール角0.13radであり、この場合有効なスピン電流の範囲は0.5から0.8TA/m2であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り、ロジック回路の基本回路であるAND及びOR回路をスキルミオンのカイラリティを利用し、さらに実現可能な動作条件で実現できることを示すことができたため、順調に進展していると考える。

今後の研究の推進方策

全ての論理回路はNAND回路を組み合わせることにより構成できる。NAND回路は今回作成したAND回路にNOT回路を組み合わせることにより実現できるため、今後はNOT回路の実現方法について研究を行う。またANDとNOTを組み合わせることなく、一つの回路でNAND回路を実現する方法についても研究を行う。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Logic operations of magnetic-skyrmion chirality via α branched nanowire2023

    • 著者名/発表者名
      Y. Nakatani, K. Yamada, and A. Hirohata
    • 学会等名
      2023 Intermag Conference
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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