研究課題/領域番号 |
23K04547
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 長野県工科短期大学校 |
研究代表者 |
正村 亮 長野県工科短期大学校, 情報エレクトロニクス学科, 准教授 (50757599)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 混合伝導 / カーボンナノチューブ / イオン伝導性ポリマー / 電子伝導 / イオン伝導 / 二次電池 / 混合電導 / イオン液体型ポリマー / リチウム負極 |
研究開始時の研究の概要 |
二次電池の電極-電解質界面では、電子伝導とイオン伝導の両方が協同的に作用し機能を発現している。本研究では、電子伝導体であるナノカーボン材料と、イオン伝導体であるイオン伝導性ポリマーを複合化させ、1種類の材料中で電子伝導とイオン伝導を同時に有する、混合伝導性材料の創成を行ない、機能性界面材料として電池材料への応用を目指す。さらに、①膜の強度、②分子レベルでの均一性、③電子/イオン混合伝導性という3要素を機能性材料のパラメータとして用い、リチウム金属を負極に用いた Li負極二次電池における、Liデンドライト成長との相関を明らかにし、材料化学的な観点からデンドライト成長抑制メカニズムを解明する。
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研究実績の概要 |
本研究では、電子伝導体であるナノカーボン材料と、イオン伝導体であるイオン伝導性ポリマーを複合化させ、1種類の材料中で電子伝導とイオン伝導を同時に有する、「混合伝導性材料」の創成を行ない、機能性界面材料として電池材料への応用を目指す。さらに、①物理的な強度(堅牢性)②分子レベルでの均一性 ③電子/イオン混合伝導性の3要素を機能性材料のパラメータとして用い、リチウム金属を負極に用いたLi負極二次電池における、Liデンドライト成長との相関を明らかにし、材料化学的な観点からデンドライト成長抑制メカニズムを解明する事を目的とした研究を推進している。 2023年度は、カーボン材料を分散可能なイオン伝導性ポリマーの探索を行なった。様々なイオン伝導性ポリマーを用いて検討した中で、ポリスチレンスルホン酸をイオン伝導性ポリマーとしてカーボンナノチューブ(CNT)と分散させたところ、均一なCNT-イオン伝導性ポリマー水溶液の調整が確認できた。さらにこの調整したCNT-イオン伝導性ポリマー水溶液を用いて、溶液キャスト法にて成膜を試みたところ、自立膜の作成に成功した。得られた自立膜を用いて伝導率を求めたところ、室温で10^-6 S/m程度の伝導率を観測した。この伝導率に関しては非常に小さな値のため、今後更なる改良の余地がある。2024年度以降は、イオン伝導性ポリマーの構造に着目した研究を展開し、ナノカーボン材料 / イオン伝導性ポリマー複合体として、高イオン伝導と高電子伝導を両立する混合伝導性材料を模索していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年4月に所属機関が変更になった。そのため、実験室の立ち上げ等に時間がかかり、当初の予定より少し遅れが出ている。しかしながら、本研究の核心となる、ナノカーボン材料とイオン伝導性ポリマー材料の複合化についての検討を進めており、一定の成果が得られていることから、研究全体の影響については限定的なものであると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、まず2023年度に作成したフィルム材料についての詳細な検討を行う予定である。研究実績の概要にも記載したとおり、作成したフィルム材料の伝導率は、室温で10^-6 S/m程度と非常に小さな値であった。この伝導率の起源について検討を行う。すなわち、このフィルム中を流れているキャリアは、電子なのかイオンなのか、あるいは混合伝導なのかを検証し、その結果を材料設計にフィードバックして、より高伝導率な材料設計を目標とする。 並行して、イオン伝導性ポリマー構造の設計を進める。本研究の最終的な目的は、Li負極二次電池実用化に向けたLi金属保護膜としての利用であるため、Liイオン伝導率が本研究における重要なポイントとなってくる。そのため、Liイオン伝導率の観点からのイオン伝導性ポリマーの設計を進める。
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