研究課題
基盤研究(C)
典型的な価数揺動物質の一つである硫化サマリウム(SmS)は圧力印加によりf電子が局在した黒色半導体相から価数揺動を示す金色金属相に格子定数の変化を伴った一次転移を示す。その起源の一つとして励起子生成に伴うBEC-BCS 転移が挙げられている。本研究では励起子同士が凝集したBCS的な状態の作成を以下の二つの手法を用いて行う。1.バンドギャップに共鳴した高強度レーザー励起により、余剰熱による試料破壊なしに高密度な励起子を生成2.シュタルク効果を用いて高強度THz電場印加によるSmSの励起子間の相度作用の増大によるSm3+の束縛励起子を遍歴化