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ラマン分光法による高温ワイドギャップ半導体電極界面の結晶欠陥分布と電子物性解析

研究課題

研究課題/領域番号 23K04607
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分30010:結晶工学関連
研究機関中京大学

研究代表者

須田 潤  中京大学, 工学部, 教授 (20369903)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
キーワードワイドギャップ半導体 / 結晶欠陥分布 / 電子物性 / 高温ラマン分光 / 熱応力
研究開始時の研究の概要

ワイドギャップ半導体を用いたバイポーラデバイスにおいて結晶欠陥の1つである,転位と積層欠陥の伝播と拡大による順方向電圧の低下は深刻な問題であり,高温動作が主となる次世代パワーデバイスにおいて半導体電極界面の熱応力の結晶欠陥への影響を明らかにすることは極めて重要な問題である.本研究では高温領域の電極付ワイドギャップ半導体やその実デバイスの半導体電極界面や半導体内部のラマンイメージングの温度依存性の実験を行い, 結晶欠陥の熱応力分布を直接,観測するとともに半導体電極界面の高温電子物性を求め,FEM解析による熱応力計算より,半導体電極界面の熱応力により発生する結晶欠陥分布と電子物性の関係を解明する.

研究実績の概要

ワイドギャップ半導体を用いたバイポーラデバイスにおいて結晶欠陥の1つである,転位と積層欠陥の伝播と拡大による順方向電圧の低下は深刻な問題であり,高温動作が主となる次世代パワーデバイスにおいて半導体電極界面の熱応力の結晶欠陥への影響を明らかにすることは極めて重要な問題である.本研究では高温領域の電極付ワイドギャップ半導体やその実デバイスの半導体界面のラマンイメージングの実験を行い, 結晶欠陥の熱応力分布を直接,観測するとともに半導体界面の高温電子物性を求め,半導体界面において熱応力により発生する結晶欠陥分布と電子物性の関係を解明する.2023年度は研究代表者の所属機関において顕微観察用応力負荷システムを構築し,既存の顕微ラマン分光システムを用いて,室温における応力負荷に対するワイドギャップ半導体のラマンスシフトをその場測定し,応力負荷に対する振動数シフトの相関係数を求め,高温実験の熱応力の結果と比較した結果,両者はほぼ一致することがわかった.種々の電極付ワイドギャップ半導体(SiC,GaN)やSiC-SBDデバイスについて室温から高温(200℃)の温度範囲で3Dラマン分光イメージング実験を行い,半導体界面の熱応力分布を求めた.これらの結果の1部は国内学会において研究発表(7回)を行った。また,高温ラマン分光の実験後の電極付半導体サンプル表面の結晶欠陥分布をX線トポグラフ法により評価した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度はSiC-SBDデバイスを想定したワイドギャップ半導体(SiC,GaN,β-Ga2O3)の電極付サンプルやSiC-SBDデバイスについて,高温ラマンイメージング測定による熱応力解析,電子物性の解析に初年度から開始しており,順調に進んでいるといえる。一方,研究代表者の所属機関において顕微観察用応力負荷システムを構築し,ラマン分光システムを用いて,室温における応力負荷に対するワイドギャップ半導体のラマンシフトをその場測定し,応力負荷に対する振動数シフトの相関係数を求めることに成功した。

今後の研究の推進方策

今後は初年度で得られた3Dラマンイメージング解析を行い、電極界面のスペクトル幅の温度依存性を調べ、界面の歪と熱応力解析結果を比較する.一般的なX線トポグラフを用いた場合,半導体電極界面の結晶欠陥測定が困難であったため,今後は界面熱応力と同じ曲げ応力を顕微観察用3点曲げ試験機により半導体表面に印加して半導体表面の結晶欠陥像を観測する方法を検討する。高温ラマン分光実験により得られたLOPCモードのスペクトルに対して誘電分散解析を詳細に行い,半導体電極界面と半導体内部の電子物性の温度依存性を求め,各半導体のホール効果実験による高温電子物性の測定結果と比較するとともに,半導体電極界面の高比抵抗分布と結晶欠陥密度の関係を調べることを試みる.得られた結果は随時、査読付き論文や国際会議論文に公表する予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (7件)

  • [学会発表] ラマン分光法と誘電分散解析によるTi/Au電極付n形GaN半導体の高温電子物性解析2024

    • 著者名/発表者名
      松田 拓大、松下 広大、須田 潤
    • 学会等名
      第71回応用物理学会春季学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ラマン分光法とFEM解析によるTi/Au電極付n形GaN半導体の熱応力解析2024

    • 著者名/発表者名
      松下 広大、松田 拓大、須田 潤
    • 学会等名
      第71回応用物理学会春季学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ラマン分光法によるTi/Au 電極付GaN の高温電子物性解析に関する研究2023

    • 著者名/発表者名
      松田 拓大, 松下 広大, 須田 潤
    • 学会等名
      令和5年度 電気・電子・情報関係学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ラマン分光法によるTi/Au 電極付GaN の熱応力解析に関する研究2023

    • 著者名/発表者名
      松下 広大, 松田 拓大, 須田 潤
    • 学会等名
      令和5年度 電気・電子・情報関係学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ラマン分光法によるエポキシパッケージ構造の4H-SiC 界面熱応力 に関する研究2023

    • 著者名/発表者名
      清住竜也,清水大智,須田潤
    • 学会等名
      令和5年度 電気・電子・情報関係学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 顕微ラマン分光法とスペクトル解析による多層電極付n型β-Ga2O3結晶の熱応力に関する研究2023

    • 著者名/発表者名
      各務 良哉、須田 潤
    • 学会等名
      第84回応用物理学会秋季学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 顕微ラマン分光法とFEM解析によるSiC-SBDにおけるSiC/SiO2界面熱応力解析に関する研究2023

    • 著者名/発表者名
      清住 竜也、須田 潤
    • 学会等名
      第84回応用物理学会秋季学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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