研究課題/領域番号 |
23K04638
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31010:原子力工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
中原 将海 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 核燃料・バックエンド研究開発部門 核燃料サイクル工学研究所 環境技術開発センター, 研究職 (10421710)
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研究分担者 |
森口 哲次 九州工業大学, 大学院工学研究院, 准教授 (40243985)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ウルトラファインバブル / 除染技術 |
研究開始時の研究の概要 |
原子力施設の廃止措置において、放射性物質の除染作業に伴い発生する二次廃棄物が大きな課題となっている。ウルトラファインバブルの洗浄作用を利用し、除染技術への適用を目指している。この技術では試薬等を使用しないため二次廃棄物の大幅な発生抑制が期待される。本研究では、金属表面における付着物の除去プロセスにおいて、ウルトラファインバブルとの相互作用を明らかにすることで洗浄効率の向上を目指し、ウルトラファインバブルを利用した除去技術の大幅な発展を促す。
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研究実績の概要 |
原子力施設の廃止措置においては、安全かつ効率的に廃止措置を進めるため、配管、設備や装置等の除染作業が必要となっている。しかし、従来のブラスト材等を使用する物理的除染や酸化還元試薬を利用する化学的除染では、これらの除染作業に伴い発生する二次廃棄物が大きな課題となっている。本研究では、ナノオーダーのバブルであるウルトラファインバブルの洗浄作用を利用し、原子力施設の廃止措置における除染技術への応用を目指している。この技術は、ブラスト材や酸化還元試薬等を使用しないため二次廃棄物の大幅な発生抑制が期待される。本提案では、原子力施設で発生する汚染物において、酸化物等が金属基板上に付着しているものを対象にウルトラファインバブルによる除去するケースについて検討を行う。この付着物等の除去プロセスにおいて、ウルトラファインバブルとの相互作用を明らかにすることで除去効率の向上を目指し、ウルトラファインバブルを利用した除去技術の大幅な発展を促すことを目標とする。 本年度は、ウルトラファインバブルと金属基板もしくは付着物との相互作用による影響を調べるため、模擬汚染物の試験片を調製した。また、調製した試験片の分析・解析等や基礎化学実験を行い、分析・解析方法を確認するとともに本研究に適した試験片とするため調製条件を変更した。今後は、この調製方法を基に試験片を作製し、今年度検討した分析・解析方法を用いて試験研究を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度は、試験片の調製方法や分析・解析等の評価方法を実施しており、当初予定していた計画通りに進展している。今後は、検討した調製方法や分析・解析等を用いて、当初の計画に基づきウルトラファインバブルと金属基板もしくは付着物との相互作用による影響を調べるため試験研究を実施していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
検討した試験片の調製方法、分析・解析方法を用いて、酸化物等が金属基板上に付着しているものを対象にウルトラファインバブルによる除去に係る試験研究を実施する。ウルトラファインバブルの調製時のガスや金属基板上の付着物の種類を変えることにより、金属基板もしくは付着物に及ぼす影響を評価していく予定である。これらの評価を踏まえ、ウルトラファインバブル、付着物及び金属基板上で起きている現象を正確に理解し、ウルトラファインバブルを利用した除去技術の大幅な発展に寄与することを目指す。
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