研究課題
基盤研究(C)
1950年代から熱電特性(性能指数)の大幅な向上がみられていなかった。近年、結晶粒界や異相界面を増やすことでフォノン散乱によるナノヘテロ構造の格子熱伝導度を下げる研究が積極的に行われ、高い性能指数が得られるようになった。さらに高い性能指数を得るためには、熱伝導度を下げるか抵抗率を上げることが必要である。申請者は、Cu2ZnSnS4で熱伝導度を下げ、同時に抵抗率を上げる機能性界面(Σ粒界)をナトリウムを添加することで生成することを突き止め、高い性能指数(ZT=1.6)を得ることに成功した。本研究では、Σ粒界の起源や性質を突き止め、さらに高い性能指数 (ZT>2) を得てゼーベック素子に応用する。