研究課題/領域番号 |
23K04657
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
安田 肇 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (20358203)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 廃棄物 / 固形燃料 / 臭気抑制 / 廃プラスチック / 有機性廃棄物 |
研究開始時の研究の概要 |
有機性廃棄物のエネルギーとしての有効利用促進を目指し、発熱量の低さと臭気を克服するため廃プラスチックを外周面に配した固形燃料を開発する。 固形燃料を試作し、その臭気抑制効果を検証する。実廃棄物は排出源により性状が異なり時期によっても安定せず本目的には適さないため、性状の安定した模擬原料を用いる。 特に、廃プラの可用性拡大に焦点を当て多様な原料に対応できる原理を証明するため、実廃プラの成分をなす多種類のプラを想定し、選定した複数種類のプラを用い固形化条件を調整しながら燃料を試作し、臭気成分の拡散抑制機構を検証する。
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研究実績の概要 |
有機性廃棄物のエネルギーとしての有効利用促進を目指し、発熱量の低さと臭気を克服するため廃プラスチックを外周面に配した固形燃料を開発している。そのため、固形燃料を試作する装置を設計・製作した。製作・構築した固形燃料製造装置の性能を確認し、試験的な固形化を実施しつつ、運転条件の最適化を図り、装置・治具の改修を行った。物価高騰等の事情により、今年度中の治具部品の導入等に限りがあったため、来年度以降研究を加速化すべく、今年度得られた課題の整理に努めた。 臭気抑制効果を検証するため構築した臭気測定装置を用い、独自の発想に基づき考案した臭気測定手法の検証試験を行い、その効果を確認した。 実用的な固形燃料連続製造に向け、廃棄物の種類やその規模等、最新の社会状況を調査するため、廃棄物処理や固形化設備の見学を行った。廃プラ等の産業廃棄物を固形燃料化するためのRPF製造事業会社と製紙会社を訪問し、固形燃料(RPF)製造設備や、バイオマスボイラを始め関連設備を見学した。相互に質疑応答を重ね、本研究の展開に資する多くの有益な情報を入手するとともに、今後の連携の可能性についても協議した。 最新の社会状況を調査するため、学協会参加も行った。日本エネルギー学会大会、高分子学会グリーンケミストリー研究会シンポジウム プラスチックリサイクル化学研究会(FSRJ)研究討論会 合同発表会、におい・かおり環境学会、廃棄物資源循環学会大会、ポリマー材料の原料リサイクルに関する国際シンポジウムに参加し、発表・質疑を含め多岐にわたる分野の有益な関連情報やヒントを得た。 FSRJより依頼を受け本研究に関する講演を行い、参加者との質疑応答により相互に理解を深めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予算の制約や物価高騰、製造業者等の事情により、今年度中の治具部品の導入等に限りがあったため。特に、製造業者について、コロナ禍等の情勢から複数業者の廃業や、その一方で多くの業者が業務の逼迫により注文を受けられない、製作に時間を要する、といった事情から設備導入に時間を費やしたことが大きな要因。
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今後の研究の推進方策 |
必要な治具部品等について昨年度整理した課題を踏まえ優先順位を精査しつつ導入することにより効率的な研究の推進を図り、目的とする固形燃料の原料多様性対応能の確立に向けた検討を進める。
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