| 研究課題/領域番号 |
23K04705
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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| 研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松下 未知雄 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (80295477)
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| 研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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| キーワード | 有機導電体 / 分子結晶 / 分子集積回路 / 抵抗変化 / 可塑性 / 構造相転移 / スイッチング / 人工ニューラルネットワーク |
| 研究開始時の研究の概要 |
高い対称性をもつ有機導電体結晶の対称性が低下する低温相において、高温相で等価である直交した結晶軸の一方に大きな電流を印加することで電流を印加した軸の抵抗が減少し、もう一方の抵抗が上昇すること、および、大きな電流を印加する軸を入れ替えることでその現象を繰り返せることが見出されている。電流の印加によって電流が流れやすい方向に結晶軸が変化するためと考えられる。本研究では、その抵抗変化のメカニズムを電流印加前後のX線結晶構造解析と電子スピン共鳴の手法により明らかにするとともに、ニューラルネットワークと類似した動作原理に基づく分子集積回路のモデルとして、その回路特性を実証する。
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| 研究実績の概要 |
本研究においては、有機導電体であるシクロファン型ドナー分子のイオンラジカル結晶が170K以下の低温相において示す、直交した2つの結晶軸の一方に大電流を印加することで電流を印加した軸の抵抗が減少してもう一方の抵抗が上昇する現象について、その抵抗変化のメカニズムを解明するとともに、その知見をもとに、この機能を効果的に発現させうる手法や、同様の機能をもつ物質系を開拓することを目的とする。 令和6年度には、導電性ポリマーやカーボンナノチューブ(CNT)、およびそれらを含んだ複合素材と、電気化学的に分子上の電荷を変化させることで抵抗の変化が期待されるビオローゲン型分子を金ナノ粒子とネットワーク化した系についても同様の手法で検討を行った。 ポリマーとCNTの混合系については、電流による影響が大きくなるよう、混合比に対する抵抗の変化が急になるパーコレーション限界直下の条件で実験を行った。 いずれの系においても電流を印加した方向における非線形的な導電挙動が観察されたものの、直交方向に対する変化としては、電流を印加した方向と同様に抵抗が減少するか、有意な変化が観られないかのいずれかであった。材料自体は半導体的な性質をもつため、空間的に共有する経路に印加された大電流により発生するジュール熱の効果によって抵抗が減少するか、経路を共有しつつもそのような影響を受けない場合があるためと考えられる。 「直交した2方向の一方に大電流を印加することで電流を印加した方向の抵抗が減少してもう一方の抵抗が上昇する」という素子機能を狙って発現させることの難しさと、それが実際に発現するシクロファン型ドナー分子のイオンラジカル結晶の特殊性が改めて明らかになった。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
3: やや遅れている
理由
シクロファン型ドナー分子のイオンラジカル結晶と類似した、電流の印加により直交する方向の抵抗が変化する系の探索を進めたが、導電性ポリマーやカーボンナノチューブ、およびそれらを含んだ複合素材について、種々の組み合わせで測定を行ったものの、シクロファン型ドナー分子のイオンラジカル結晶と同様の応答を示す系を見出すには至っていない。 研究代表者である松下が椎間板ヘルニアの発症とその手術のため入院するなど、研究を進められない時期があったこともあり、当初の予定通り進めることができなかった。
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| 今後の研究の推進方策 |
令和5年度・6年度に引き続き、電流の印加により直交する軸方向の抵抗が変化する系の探索を進めるとともに、その効果を高め、ニューラルネットワーク型の回路機能のデモンストレーションを行う。 令和6年度は主に導電性ポリマーやカーボンナノチューブの複合素材料について検討を行ったものの、それらに関しては目的とする特性は得られなかったため、改めてシクロファン型ドナー分子のイオンラジカル結晶について、対イオンや結晶溶媒の異なる系を調製し、それらの素子特性の測定を行うとともに、最適化された条件において、ニューラルネットワーク型の回路機能のデモンストレーションを試みる。 また、この結晶がもつキラルな結晶構造に起因する物性についても検討を行う。
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