研究課題
基盤研究(C)
高い対称性をもつ有機導電体結晶の対称性が低下する低温相において、高温相で等価である直交した結晶軸の一方に大きな電流を印加することで電流を印加した軸の抵抗が減少し、もう一方の抵抗が上昇すること、および、大きな電流を印加する軸を入れ替えることでその現象を繰り返せることが見出されている。電流の印加によって電流が流れやすい方向に結晶軸が変化するためと考えられる。本研究では、その抵抗変化のメカニズムを電流印加前後のX線結晶構造解析と電子スピン共鳴の手法により明らかにするとともに、ニューラルネットワークと類似した動作原理に基づく分子集積回路のモデルとして、その回路特性を実証する。