研究課題/領域番号 |
23K04710
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 愛知工業大学 |
研究代表者 |
村田 剛志 愛知工業大学, 工学部, 教授 (40535358)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 有機中性ラジカル / 縮合多環構造 / 窒素原子 / 水素結合 / 配位結合 |
研究開始時の研究の概要 |
縮合多環構造をもつ有機中性ラジカルであるトリオキソトリアンギュレンに水素結合や配位結合が可能な窒素原子を導入した新規誘導体を設計・合成する。窒素原子の導入により電子スピン構造やフロンティア分子軌道エネルギーを変調させるとともに、プロトン授受に連動して分子自体あるいはバルク状態での電子構造や電子物性が劇的に変化する新奇な物性・機能を探索する。また、窒素原子の水素結合や金属配位能を活用した多次元集積構造を構築し、酸化還元活性な縮合多環π共役系からなる特異な電子空間に基づく新奇な物性・機能の発現を目指す。
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研究実績の概要 |
R5年度は、トリオキソトリアンギュレン骨格のβ位(炭素骨格の3つの頂点部)に窒素原子を導入した分子の合成を試みた。その中で3つのβ位の炭素原子のうち、一つを窒素原子に置き換えた分子の合成に成功した。この分子について電気化学測定や紫外可視吸光スペクトルから窒素原子導入の効果を調べた。また、モノアニオン塩の単結晶X線構造解析に成功し、結晶中で分子間水素結合を形成していることを明らかにした。また、このモノアニオン塩を用いて中性ラジカルの合成も行い、固体状態では空気中でも高い安定性をもつことを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では、令和5年度中にトリオキソトリアンギュレン骨格の3つのβ位に窒素原子を導入した分子の合成を完了する予定であったが、反応性などの問題により目的分子の合成を達成できていない。しかし、1つの窒素原子を導入したものの合成に成功したことで、その合成法や反応性に関する知見が得られたため、今後の合成計画を立てる上で有用な知見が多く得られた。また、1つの窒素原子を導入したものの物性に関する知見は、3つとも置換したものや異なる位置で窒素原子を導入したものの合成に有益であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は前年度に引き続き、これまでの研究成果で得られた知見をもとにトリオキソトリアンギュレン骨格の3つのβ位の炭素原子を窒素原子で置き換えた分子の合成に挑戦する。またそれと並行して、トリオキソトリアンギュレン骨格のα位の炭素原子を窒素原子に置き換えた分子の合成も検討する。後者については前年度の状況を踏まえ、まずは一つの窒素原子で置換したものの合成を行い、その知見をもとに3つとも窒素原子に変換したものの合成方法を検討する。合成したものについては、電気化学測定や各種分光測定により窒素原子導入がその電子構造に与えた影響について調査する。単結晶X線構造解析により、固体中での分子配列、特に分子間水素結合に着目して集合構造を調べるとともに、遷移金属イオンとの集積型二次元金属錯体の合成にも挑戦する。
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