配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
研究実績の概要 |
本申請課題では,当研究室で多様なアルキンからの合成に成功した RCCB(dan) 1 (dan = 1,8-diaminonaphtyl) をプラットフォームとして活用し、同一分子内に同一のボリル基は含まない各種マルチボリルアルケンの,立体及び位置選択的な合成を網羅的に達成することを第一の目的とした。第二の目的は,合成した各種マルチボリルアルケンを位置選択的な炭素-炭素結合伸長反応を初めとする各種変換反応に活用し、多置換アルケンの自在合成を目指すこととした。2023年度は,まずは,第一の目的の実現に向け,実験をおこなった。 hexyl-CC-B(dan) (1a, hexyl: ヘキシル基) に対してビスピナコラートジボロン [(pin)B-B(pin)] を銅触媒存在下に反応させると,(pin)B-B(pin) のうちの一つのボリル基が 1a の hexyl 基側,水素原子が B(dan) 基側に付加した,B(dan) と B(pin) 基を一つづつ持つジボリルオクテンが,位置および立体選択的に得られることがわかった。なお,この反応の実現には,基質の量比,銅触媒,銅触媒の配位子,塩基,プロトン供給源,溶媒,反応温度,といった、各要因の検討が必要であり,これらを検討した結果,現段階での生成物の収率は 72% である。なお,例えば,塩基としては,KO(t-Bu), NaO(t-Bu), LiOEt, NaOEt, NaOMe, KOH, NaOH、K2CO3, KF, CsF を検討した(Bu: ブチル基,Et: エチル基,Me: メチル基)。溶媒としては,テトファヒドロフラン,1,4-ジオキサン,ジブチルエーテル,ジクロロメタン,クロロベンゼン,を検討した。
|