研究課題/領域番号 |
23K04758
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
山田 健 神戸薬科大学, 薬学部, 准教授 (00608367)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 2-ピリドン / 不斉有機分子触媒 / アミノリシス / 縮環型インドリン / スピロ環 / 有機分子触媒 / フロインドリン |
研究開始時の研究の概要 |
分子内芳香環のπ-π相互作用を有する軸不斉型光学活性2-ピリドン触媒を開発し、自身で開発したInterrupted Passerini反応による四環性フロインドリンの触媒的不斉合成、α-アミノエステルのアミノリシスによる動的速度論分割、インドール含有エステルの触媒的不斉スピロ環化反応への応用に取り組む。本研究により、2-ピリドンを有機分子触媒に用いた新規触媒領域を切り拓く。
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研究実績の概要 |
2-ピリドンを共役ブレンステッド酸・塩基触媒として利用することを独自に発想し、これまでにエステルのアミノリシス反応、Passerini型三成分連結反応によるα-ヒドロキシアミドの合成、および、Interrupted Passerini型反応による縮環型インドリンの合成を報告してきた。本研究では、分子内芳香環のπ-π相互作用を有する軸不斉型光学活性2-ピリドン触媒の開発と、Interrupted Passerini反応による四環性フロインドリンの触媒的不斉合成、α-アミノエステルのアミノリシスによる動的速度論分割、インドール含有エステルの触媒的不斉スピロ環化反応への応用を目的とした。 初年度は、α-アミノエステルのアミノリシス反応に取り組んだ。光学活性2-ピリドン触媒を開発するに先立ち、まず2-ピリドン類の触媒活性の再検討を行った。その結果、興味深いことに、6-ヨード-2-ピリドンが特に芳香族エステルに対して高い触媒活性を示すことを新たに見出した。6-ヨード-2-ピリドン触媒は、様々なフェニルエステルとアミンのアミノリシス反応に適用することができ、それぞれ対応するアミド体を良好な収率で与えた 同時に適した位置にインドールを含むエステルのスピロ環化反応を検討した。上述の知見をもとに様々な芳香族エステルと、インドールの窒素上の置換基を検討したが、未だスピロ環化生成物を得ることはできていない。現在、基質と触媒の検討をおこなっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者は、2023年3月より、所属研究機関を異動している。異動に係る雑務、新しい所属機関の新規業務のため、研究活動に当てる時間が当初の予定よりも減少したため。
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今後の研究の推進方策 |
今回見出した6-ヨード-2-ピリドンを基に、計画通り分子内芳香環のπ-π相互作用を有する軸不斉型光学活性2-ピリドン触媒の開発に着手する。 一方、インドール含有エステルの触媒的不斉スピロ環化反応は、ラセミ体の場合でも目的生成物を与えなかったことから、反応設計を抜本的に見直す必要がある。まずは、光学活性2-ピリドン触媒の開発に注力する。
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