研究課題
基盤研究(C)
本研究では、発光性銅(I)錯体の中で重要な化合物群である銅(I)多核配位高分子について、それらの単結晶やナノ結晶が示す特異な発光物性の発現機構や光励起緩和ダイナミクスを明らかにする。含リン原子、含硫黄、含窒素配位子をもつハロゲン架橋銅(I)配位高分子を合成し、スプレー法などで作成した微結晶膜についてフェムト秒時間分解分光測定を行い、励起状態の構造変化や項間交差などの緩和ダイナミクスを解明する。配位子の種類や配位高分子間の電子的相互作用が励起状態緩和ダイナミクスや発光の発現機構にどのような影響を与えるかを明らかにし、今後の光機能性銅(I)錯体の分子設計に役立てる。