研究課題/領域番号 |
23K04837
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
原口 直樹 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30378260)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | キラル高分子 / 高分子固定化触媒 / 有機分子触媒 / C2対称 / カップリング重合 / 不斉反応 / フロー反応 / グリーンサスティナブルケミストリー / フロー式連続合成 |
研究開始時の研究の概要 |
有機分子触媒固定化用キラル高分子の種類は限られており、高性能高分子固定化キラル有機分子触媒の開発は重要である。本課題では、C2対称キラルユニットとキラル有機分子触媒ユニットのカップリング重合により、C2キラル高分子と有機分子触媒が協奏的に作用し、高い触媒性能を発現する有機分子触媒組込型C2キラル高分子を合成することを目的とする。 次に、また、この高分子キラル触媒をフロー式連続反応に適用し、実用的な光学活性化合物のフロー式連続合成システムの構築を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、C2対称キラルユニットとキラル有機分子触媒ユニットのカップリング重合により、C2キラル高分子と有機分子触媒が協奏的に作用し、高い触媒性能を発現する有機分子触媒組込型C2キラル高分子を合成することを目的とする。次に、この高分子キラル触媒をバッチ式不斉反応に応用し、高次構造、分子量、重合方法、C2キラル高分子の立体配置・置換基が不斉反応における反応性、立体選択性や高分子触媒の回収・再使用性に与える影響について調べる。ここで得られた知見を元に、フロー式連続反応に適した高分子キラル触媒を開発し、実用的な光学活性化合物のフロー式連続合成システムを構築する。 まず、C2対称キラルユニットとして、ジヨードまたはジブロモ基を有する1,1’-ビ-2-ナフトール誘導体、1,1’-ビ-2-フェノール誘導体およびスピロビフルオレン誘導体を合成した。次に、チロシンを出発原料として、ジエチニル基を有するキラルイミダゾリジノン誘導体を合成した。ジハロゲノ基を有するC2対称キラルユニットとジエチニル基を有するキラルイミダゾリジノン誘導体の薗頭-萩原カップリング重合を行ったところ、重合は円滑に進行し、数平均分子量が5,000以上のキラルポリマーを得ることに成功した。また、ジエチニル基を有する1,1’-ビ-2-ナフトール誘導体およびスピロビフルオレン誘導体とジヨード基を有するシンコナアルカロイド誘導体の溝呂木-Heckカップリング重合を行い、シンコナアルカロイド部位およびC2対称キラルユニットを高分子主鎖に含むキラルポリマーの合成に成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度に予定していたキラル高分子合成が予定通り実施できたため。
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今後の研究の推進方策 |
有機分子触媒組込型C2キラル高分子をバッチ式不斉反応に応用し、高次構造、分子量、重合方法、C2対称キラルユニットの立体配置・置換基が不斉反応における反応性、立体選択性や高分子触媒の回収・再使用性に与える影響について、知見を得る。さらに、CPCを用いたフロー式連続反応を行い、触媒の耐久性、生産効率、立体選択性から、光学活性化合物のフロー式連続合成システムを確立することを目指す。
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