研究課題/領域番号 |
23K04846
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 一般財団法人総合科学研究機構 |
研究代表者 |
三田 一樹 一般財団法人総合科学研究機構, 中性子科学センター, 副主任研究員 (60967131)
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研究分担者 |
中西 洋平 京都大学, 化学研究所, 助教 (70911006)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 高分子 / 界面 / 接着 / 中性子反射率 / ポリオレフィン / 中性子 / 重水素化 |
研究開始時の研究の概要 |
カーボンニュートラルの重要性が増す中、様々な社会課題に応えるため高分子材料の重要性は増大、中でもポリオレフィン(PO)は軽量で丈夫、薬品に強い等の特徴を生かした開発が盛んである。本研究はこれらで用いられるPOと異種材の接着界面を可視化し接着機構を解明することを目的とする。現状では接着界面の構造は未解明で材料開発は試行錯誤による経験的な方法に頼らざるを得ない。本研究では「新しいコントラスト」を用いた接着界面を観察する手法を提唱する。
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研究実績の概要 |
重水素化鉱物油(d-Oil)の合成、並びにポリオレフィンの変性に関する検討等を行い、所望の重水素化率や変性度が得られる条件を確立、ポリオレフィンをd-Oilに溶解させた試料溶液を準備することができた。次に、この試料溶液とシリコンウェハとの界面付近の構造観察を行うために中性子反射率法(NR)装置の探索を行った。性能や実験までのリードタイムなどの面から国内外のNR装置を比較検討した結果、初回の実験は豪州ANSTOに設置されたNR装置PLATYPUSを用いることとし、そこで用いるための試料環境装置の開発を行った。シリコンウェハと試料溶液を接液した状態で保持し、それを測定温度である100℃~140℃まで加熱できる装置を開発した。本装置を用いて測定条件を検討した結果、測定温度130℃で特定の試料溶液濃度とすることで、界面構造を定量的に評価できることが分かった。本試験結果を元に2回目の実験をJ-PARC MLF BL17 SHARAKUにて翌年度に計画、そこで使用するための試料環境装置の整備に着手した。使用温度上限が80℃の既存の試料環境装置を改造し、140℃での使用に耐えられるようにするための改造計画を完成させた。また翌年度以降に使用する予定の薄膜調製装置(スピンコーター)について、有機溶剤の使用に耐えられるよう安全対策を実施した。他には実験に用いる試料の基礎的評価として、示差走査熱量測定による融点や結晶化温度などの熱特性の評価を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね順調に進展しているが、中性子反射率法による実験機会が当初の想定よりも少なくなっている。
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今後の研究の推進方策 |
中性子反射率法の実験機会を確保するため、複数の実験施設に課題申請を行い、実験を計画する。その他は計画通り進められるよう遂行する。
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