研究課題
基盤研究(C)
有機ELは実用化されディスプレイとしての地位を確立しており,関連する様々な新技術も開発されてきた。しかし,効率を大幅に向上できる熱活性化遅延蛍光や究極の色純度が可能となる有機半導体レーザーなどは魅力的な将来展望とは裏腹に,実用化に至っていない。その原因は素子耐久性の低さにあり,安定性の向上は有機デバイスにおける最重要課題である。有機分子に起因した多くの劣化メカニズムが示唆されているが,分子構造の特徴との直接的な相関はほとんど理解できておらず,分解や失活を含めた励起子過程の全貌や励起子-ポーラロン相互作用の影響などの解明を進める。