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水素やメタンを低温で検知可能な接触燃焼式センサ用触媒の開発とセンサ特性の高度化

研究課題

研究課題/領域番号 23K04911
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分36020:エネルギー関連化学
研究機関大阪大学

研究代表者

田村 真治  大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (80379122)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード水素センサ / 接触燃焼式 / アパタイト型 / ガスセンサ / 触媒 / 多孔体
研究開始時の研究の概要

我々の健康を守るガスセンサには、多様な方式が提案開発されているが、いずれのセンサにおいても、ガス検知感度、ガス選択性、低消費電力を満たすセンサは実現されていない。
そこで本研究では、ガス検知方式として、接触燃焼式を採用し、応募者らが提案している触媒材料を基本とした新規材料の開発ならびに形態制御を通して、従来のセンサでは克服することができなかった課題を克服し、将来のガス検知技術に貢献できる学術的知見を得る。

研究実績の概要

本課題研究では、クリーンエネルギーとして期待される水素やメタンを精度良く検知可能な接触燃焼式センサの開発を目指し、実用に供することが可能な新規触媒の開発ならびに触媒の形態制御によるセンサ特性の高度化を行う。
2023年度は低温でも水素検知を可能とする触媒材料開発を目指し、H2に対する燃焼活性を示すPtに助触媒としてアパタイト型希土類ケイ酸塩(Ln10Si6O27 (Ln = La, Pr, Nd, Sm, Eu, Gd))を組み合わせた。Ln10Si6O27 (Ln = La, Pr, Nd, Sm, Eu, Gd)を用いたセンサの中では、7wt%Pt/Eu10Si6O27を用いたセンサが室温において最も良好なH2検出特性を示すことがわかった。
より高活性なH2燃焼触媒の開発を目指し、Eu10Si6O27のSiサイトに他の金属イオンを部分置換した7wt%Pt/Eu10(Si0.95M0.05)6O27-δ (M = Mn, Fe, Co, Ni, Cu) を合成した結果、7wt%Pt/Eu10(Si0.90Mn0.10)6O27-δを用いたセンサが室温においてもH2濃度を定量的に検出可能であり、7wt%Pt/Eu10Si6O27を用いたセンサと比較して、高いセンサ出力値を示すことがわかった。これは、価数変化しやすいMn2+/3+/4+を添加することで助触媒の酸素放出特性が向上し、Ptに酸素が効率良く供給され、高価数のPt2+/4+の割合が増加した結果、より低温で酸素を放出しやすくなったことで、H2燃焼反応が促進されたためと考えられる。また、同触媒を用いたセンサは低濃度(0~200ppm)においてもH2濃度変化を定量的に検出可能であることがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度(初年度)は低温で接触燃焼式センサに利用可能な新規な水素燃焼触媒の開発を目指し、当初の検討材料であるPtとアパタイト型希土類ケイ酸塩との組み合わせを検討した。様々なアパタイト型希土類ケイ酸塩の検討ならびに異種金属ドープによる特性改善を試みた結果、7wt%Pt/Eu10(Si0.90Mn0.10)6O27-δを触媒として用いたセンサにおいて室温でも精度良く水素ガスを検知することに成功したことから、当該研究は概ね順調に進捗していると判断する。

今後の研究の推進方策

本課題研究では、対象ガスにH2およびCH4を選択しており、2023年度の成果によりH2ガスセンサとして利用可能な触媒候補の開発に成功した。本触媒系はCH4センサ用触媒にも発展させることが可能であることから、貴金属とアパタイト型希土類ケイ酸塩を組み合わせることでCH4センサの開発も進める。また、多孔化や貴金属フリー化による実用的な触媒材料の開発にも取り組む予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 酸化パラジウム担持アパタイト型希土類ケイ酸塩を用いた接触燃焼式メタンセンサ2023

    • 著者名/発表者名
      Lee Won Joon、田村真治、今中信人
    • 学会等名
      第73回化学センサ研究発表会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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