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構造解析に基づくアクチン可視化・操作機能性分子の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K04959
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分37030:ケミカルバイオロジー関連
研究機関東京大学

研究代表者

上野 匡  東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 助教 (60462660)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード蛍光プローブ / アクチン / ケミカルバイオロジー / 細胞骨格 / 光機能性分子
研究開始時の研究の概要

アクチンは細胞骨格の一種であり,様々な刺激に応答して,形を変えることが知られている,これにより細胞極性形成や神経突起の伸長,細胞運動などの細胞のダイナミクスが支えられている.本研究では,運動や細胞内物質輸送等のさまざまな現象で多種多様な機能を果たすアクチンの動的挙動を可視化・操作可能な合成小分子の蛍光プローブを開発することを目的に,独自の発見に基づきプローブの開発を行う.

研究実績の概要

アクチンは細胞の運動性のみならず,細胞間のコミュニケーションの一つである力の伝播の分子基盤となっており,細胞の集団としての振る舞いを決める一因となる.本研究では生細胞中におけるアクチン繊維の可視化・操作ツールの開発を行う.初年度は,研究代表者が報告したアクチンプローブ HMRef とアクチン繊維の構造解析情報を元に,蛍光増大型のプローブの開発を行った.HMRef は染色時間の短さ,染色の均一性という利点があり,細胞内膜環境で非蛍光性となることから,共焦点顕微鏡下で高いコントラストの繊維像を取得可能であるが,アクチンへの結合の有無にかかわらず常時蛍光性であることから,細胞外の余剰の分子はバックグラウンド蛍光となり,汎用される落射蛍光顕微鏡下では像がなまってしまう.このためまず,アクチン繊維との結合情報を元に HMRef の構造最適化を行い,繊維に結合した時にのみ,高蛍光性となる分子を開発した.具体的には,アクチン分子の側鎖との間に空間的な余裕がある位置に対して官能基を挿入し,申請者が独自に確立してきた分子設計法に則り,周辺環境応答性のある蛍光制御原理を用いることで,非結合時の水溶液中では弱蛍光性となるが,結合時には周辺の疎水環境に応答し高蛍光性となるプローブの開発を行った.これにより,アクチン繊維への結合の解析を,蛍光増大により簡便に定量評価可能となった.本成果は,今後のアクチン繊維結合性の機能性分子開発の基盤としても有用であると考えられる.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画していた初年度の研究目標であった蛍光増大型のプローブの開発を達成できた.並行して行っているプローブの多色展開に関しては,有機化学合成がボトルネックとなっており,類縁体の報告例が無いことから,構造解析情報に則り,当初,予定していた構造からの展開が必要も視野に入れ,研究を継続している.

今後の研究の推進方策

引き続き,構造解析結果に基づき,プローブの開発を進める.初年度に蛍光増大型のプローブが得られたので,構造をさらに展開することにより,応答性を高める他,多色展開も進めていく,また,得られた化合物の構造や結合の有無の情報をフィードバックすることで,分子設計の精度を高めていくことが,今後の機能性分子の開発にとっても重要となると考えている.

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] アクチン繊維結合小分子の発見と 可視化・操作技術への応用2023

    • 著者名/発表者名
      上野 匡
    • 学会等名
      生体モジュレーションに向けた国際医療モダリティ融合研究教育拠点 第 1 回若手国内シンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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