研究課題/領域番号 |
23K04974
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38010:植物栄養学および土壌学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
俵谷 圭太郎 山形大学, 農学部, 教授 (70179919)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 酸性ホスファターゼ / 有機態リン / 外生菌糸 / アーバスキュラー菌根菌 / 無機化 / 有機態リン酸 |
研究開始時の研究の概要 |
リン資源枯渇に対応するため、有機態リン酸の利用技術を確立する必要がある。アーバスキュラー菌根(AM)菌の外生菌糸が酸性ホスファターゼを分泌することを明らかにしたが、これによる有機態リン酸の獲得機構の詳細は不明である。本研究では(1)AM菌の外生菌糸が分泌する酸性ホスファターゼにより加水分解される土壌中の有機態リン酸の量と種類を明らかし、(2)酸性ホスファターゼ分泌能のAM菌種間差を明らかにする。AM菌による有機態リン酸の獲得機構を利活用することにより、リン鉱石を有しない我が国において持続的リン酸利用技術を確立することを最終目標とする
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研究実績の概要 |
アーバスキュラー菌根(AM)菌の外生菌糸から分泌される酸性ホスファターゼ活性と土壌中の有機態リン酸の関係を検討した。30μmナイロンメッシュで根と菌糸が伸長する菌根区画と外生菌糸のみが伸長する菌糸区画に分けられた2区画ポットでRhizophagus clarusを接種したネギ(Allium fistulosum L.)と非接種のネギをSunbaguを用いて無菌的に生育させた。根圏土壌と菌糸圏土壌を採取し、酸性ホスファターゼ活性を測定した。土壌の全リン濃度と可給態リン濃度を測定した。地上部リン吸収量と地上部乾物重は接種区で非接種区より高かった。酸性ホスファターゼ活性は接種区で非接種区より高かった。栽培前後の全リン濃度と不可給態リン濃度の差は接種区で非接種区より大きかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アーバスキュラー菌根菌の外生菌糸から酸性ホスファターゼ活性が分泌されることを明らかにした。栽培前後の不可給態リン濃度の差が接種区で非接種区より大きかったことから、外生菌糸が分泌する酸性ホスファターゼが有機態リンの無機化に寄与していることが明らかになった。以上により、本研究課題はおおむね順調に進展していると評価される。
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今後の研究の推進方策 |
土壌中の有機態リン酸の測定方法を確立し、栽培前後の有機態リン酸濃度の変化と酸性ホスファターゼ活性との関係を明らかにする。
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