研究課題
基盤研究(C)
貧栄養なサブサハラアフリカの土壌のうち氾濫原や季節性湿地の低地土壌は比較的肥沃度が高く水田利用が検討されているが、南部アフリカにおいて土壌劣化が発生するかは不明である。そこで本研究では半乾燥地のナミビアの低地氾濫原における水田利用が土壌化学性に与える影響の解明を目的に、作付け年数の異なる水田と手つかずの湿地(自然湿地)において、持続的な農業生産に不可欠な土壌有機物含量と塩類集積の進行を比較検討する。研究の方法としては、土地利用ごとの有機物含有量を求め、安定同位体により残渣の土壌有機物への寄与率を明らかにする。土壌の塩類化(ECe)とアルカリ化(SAR)の程度を分析することで塩類集積を評価する。