研究課題
基盤研究(C)
微生物の培養条件最適化には、増殖阻害や適応条件の解析が有効である。申請者は、酵母が糖枯渇時に、ストレス適応と同時に自身が分泌する一群の増殖阻害物質にも耐性を示し、またあらかじめこれらの代謝物に順応させた酵母は、より素早く糖枯渇ストレスに適応し増殖能が向上する現象を見いだした。そこで、ハイスループットな培養濁度モニタリング装置を用いて、増殖速度を観測しながら適応因子の遺伝学スクリーニングを行い、酵母が閉鎖系で増殖する過程で、培地中に蓄積する代謝物への適応メカニズムを探る。また、得られる増殖過程のデータから、効率的な培養条件など閉塞系での生育環境のチューニングを行う。