研究課題
基盤研究(C)
トウモロコシのフィトアレキシンとして、ゼアレキシンやコスト酸などが報告されている。これらの供給は、イネ科穀物の生物活性物質の化学、生合成、抗菌活性研究の推進力となる。また、天然の抗菌剤として食品保存の観点からも期待されるが、植物体からは極めて微量しか得られないため、有機合成による物質供給が必須である。ゼアレキシン類の合成例はわずかであり、β-コスト酸の合成も工程数が多い合成に限られるなど、これらの有機合成化学的研究は十分とは言えない。本研究では、ゼアレキシンA2およびC1の合成、ゼアレキシンC3の両エナンチオマー合成による立体化学の決定を行う。さらに、β-コスト酸の合成法を確立する。