研究課題/領域番号 |
23K05064
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
倉持 幸司 東京理科大学, 創域理工学部生命生物科学科, 教授 (90408708)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ネオエキヌリン B / 抗ウイルス活性 / ジケトピペラジン / ネオエキヌリンB / 広域抗ウイルス薬 / 新型コロナウイルス / C型肝炎ウイルス |
研究開始時の研究の概要 |
天然物ネオエキヌリン Bをリード化合物として、低毒性で広域な抗ウイルススペクトルを有する誘導体の創製と作用機序の解析に取り組む。これまでの研究で、本天然物が新型コロナウイルス、C型肝炎ウイルス、ポリオウイルスといった一本鎖プラス鎖 RNAウイルスに対して抗ウイルス活性を示すことを見出している。従来の抗ウイルス薬は、特定のウイルスが引き起こす感染症の治療にしか使用できないが、本化合物は様々な感染症の治療に汎用的に用いられる広域抗ウイルス薬としての用途が期待できる。本研究では製品化・実用化の足掛かりをつかむことを目指す。さらに、高活性な誘導体の標的タンパク質を生物有機化学的手法により明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究では天然物ネオエキヌリン B(Neo B)をリード化合物として、低毒性で広域な抗ウイルススペクトルを有する誘導体の創製と作用機序の解析に取り組む。これまでの研究で、Neo Bは新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)、C型肝炎ウイルス(HCV)、ポリオウイルスといった一本鎖プラス鎖 RNAウイルスに対して抗ウイルス活性を示すことを見出している。しかしながら、Neo Bには宿主細胞へ毒性を示すなど、実用化に向けて解決すべき課題もある。また、実用化に近づくためには抗ウイルス活性の広域性の改善が重要課題であり、本研究では先の3つのウイルスに加え、デングウイルス(DENV)やジカウイルス(ZIKA)に対する抗ウイルス活性も併せて評価する。 本年度、Neo B誘導体の化学合成に取り組んだ。種々のアルデヒドとジケトピペラジンをカップリングさせた後、カップリング体をフッ化テトラ-n-ブチルアンモニウムで処理することで誘導体を合成した。今後、論文発表を迅速に行えるようにするために、合成化合物のNMRやIRなどの物性値を集めた。次年度、合成した誘導体の細胞毒性評価や抗ウイルス活性を評価する予定である。 また、Neo B誘導体の細胞内標的タンパク質を探索するためのビオチン化誘導体の合成にも取り組んだ。Neo B誘導体が有機溶媒に難溶であることから、最終のビオチン化反応の進行しにくいことがわかった。今後、水や界面活性剤の添加などを検討し、所望のビオチン化を目指す。ビオチン化誘導体を合成することに成功したら、宿主細胞の細胞抽出液から結合タンパク質の探索に取り組む予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、複数の誘導体に成功している。次年度、合成した誘導体の細胞毒性評価や抗ウイルス活性を評価する予定であるが、その中から低毒性、高抗ウイルス活性を持つ誘導体が見出すことが期待できる。 また、Neo B誘導体の細胞内標的タンパク質を探索するためのビオチン化誘導体の合成には至っていないものの、その合成を達成するための条件を絞ることができている。
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今後の研究の推進方策 |
今後、さらなる誘導体を合成するとともに、細胞毒性評価や抗ウイルス活性を評価する。そして、目的の低毒性・広域抗ウイルス活性を有する誘導体を見出す予定である。 また、ビオチン化誘導体を合成できた暁には、その結合タンパク質の同定を達成する。そして、同定したタンパク質が、抗ウイルス活性に関与するかどうかの検証実験を行う。一連の研究を通じて、Neo B誘導体の作用機構を解明する。
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