研究課題/領域番号 |
23K05139
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 松山大学 |
研究代表者 |
奥山 聡 松山大学, 薬学部, 准教授 (40550380)
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研究分担者 |
中島 光業 松山大学, 薬学部, 教授 (70311404)
澤本 篤志 松山大学, 薬学部, 准教授 (70760388)
大原 浩貴 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 講師 (10609225)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | SHRSP / 脳卒中 / 抗炎症作用 / 河内晩柑 / 柑橘成分 / オーラプテン / ダブルコンジェニック |
研究開始時の研究の概要 |
SHRSPおよびSHRpch1_18ダブルコンジェニックラットに対し、河内晩柑果皮粉末またはオーラプテン(AUR)を継続的に与えて、高血圧ならびに脳卒中に起因する脳機能障害に対する効果について調べる。またSHRSPおよびSHRpch1_18に対し一時的な脳虚血・再灌流手術を行い、脳神経細胞死のメカニズムに河内晩柑果皮粉末とAURが抑制作用を示すか調べる。 近年、高血圧症と脳血管疾患の合併症の増加が懸念されているが、脳卒中が関連する脳血管性認知症は、アンメット・メディカル・ニーズが高い疾患の1つである。このことから、脳卒中予防物質の探索は非常に重要であると考えられる。
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研究実績の概要 |
脳卒中易発症高血圧自然発症ラット(SHRSP)に対して1%食塩水を飲料水として自由摂取させると、血圧の上昇と共に脳卒中発症までの期間が短くなる特徴がある。そこで本研究では、高濃度食塩負荷によって引き起こされる脳血管障害に対する、河内晩柑果皮粉末および河内晩柑果皮含有成分であるオーラプテン(AUR)の脳内における作用について解析を行った。 10週齢の雄性SHRSPに対し、水及び基本飼料(SP)を自由摂取させたCON群、1%食塩水及びSP飼料を摂取させたNaCl群、1%食塩水及びAUR 0.063%添加SP飼料を摂取させたAUR-L群、AUR 0.125%添加SP飼料を摂取させたAUR-H群、河内晩柑果皮粉末 2%添加SP飼料を摂取させた果皮-L群、河内晩柑果皮粉末 4%添加SP飼料を摂取させた果皮-H群の6群に分けて13週齢まで飼育し、その後解剖により脳組織を得た。 13週齢目には、NaCl群および果皮投与群で体重減少がみられたが、AUR投与群では体重減少が見られなかった。本モデル動物において脳卒中障害が顕著に認められる大脳皮質領域において、NaCl群ではミクログリアの活性化と成熟神経細胞死が認められたが、果皮群とAUR群ではミクログリアの活性化と神経細胞死が抑制されていた。このことから、河内晩柑果皮およびAURには抗炎症作用を介する脳卒中障害の防御が示唆されたが、今後さらにさまざまなパラメーターについて解析を行っていく必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在のところ、順調に解析を進められている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、脳内アストロサイトの状態についても解析を行う。 またダブルコンジェニックラットに対しても、同様の実験を実施する予定である。
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