| 研究課題/領域番号 |
23K05164
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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| 研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
松島 憲一 信州大学, 学術研究院農学系, 教授 (30359731)
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| 研究分担者 |
近藤 文哉 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(PD) (30986378)
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| 研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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| キーワード | 普通ソバ / 在来品種 / 信州そば / 遺伝的集団構造 / MIG-seq |
| 研究開始時の研究の概要 |
長野県の在来品種は普及品種「信濃1号」との自然交雑が懸念されている。このため、長野県在来ソバ3品種と「信濃1号」を対象に、MIG-seqによって得られるSNP情報を用いて遺伝的集団構造の経年変化を明らかにし、長野県の在来ソバ品種の遺伝的特性が過去と現在でどのように異なるのか、特に「信濃1号」と在来品種は交雑により同質化していないかを明らかにする。さらに、現在栽培されている在来品種集団について、遺伝的特性に加えて様々な表現型特性(生育・形状・食味)をキャラクタライズすることで、現時点の在来品種集団がどのような遺伝的・形態的アイデンティティを有するのかを明確化する。
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| 研究実績の概要 |
長野県の在来ソバ品種において、普及品種の花粉混入による遺伝的アイデンティティの消失が危惧されていることから、これらの実態把握にはまず、過去の長野県の在来ソバがどのような遺伝的固有性を有していたのかを明確にしておく必要がある。そこで、本研究では、集団遺伝学的解析により,2000年以前に収集された長野県在来ソバの遺伝的キャラクタライズを行うことを目的に実施された。 農研機構農業生物資源ジーンバンクおよび長野県野菜花き試験場に保存されていた、1957~1998年に長野県各地で収集された普通ソバ遺伝資源(在来品種)の全16系統・品種を用い、各系統・品種の10種子からゲノムDNAを抽出し、次世代シーケンサーにより配列解析を行い、得られた全937個のSNPデータ等を用いて、主座標分析による遺伝的キャラクタライズ、集団構造解析、および、系統・品種間のペアワイズ固定指数(Fst)の検出を行った。 その結果、1961年以前の長野県の在来ソバ(戸隠在来・中込在来など)は、その後の収集系統や普及品種である「信濃1号」とは明瞭に異なる地域・系統独自の遺伝的特徴を有していることが明らかになった。また、1970年に長野県北部で収集された系統については、1961年収集の戸隠在来(同じく長野県北部の在来系統)とは異なる集団構造がみられ,1970年までに遺伝的特徴が変化した可能性があると考えられた。一方でこれらは普及品種である「信濃1号」や、1983年以降に収集された他地域の在来系統とも異なる固有性が維持されていたと考えられた。しかし、本解析では地域特異的な集団構造はみられず,「信濃1号」との違いも見出せなかった。これは、元来「信濃1号」と遺伝的特徴が類似している,あるいは1983年頃には交雑等により「信濃一号」と同質化している可能性も考えられた。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
予定した解析は全て完了しており、十分な結果を得ることが出来ている。また、これら結果は次年度の解析に進めることのできるものと判断できることから、おおむね順調に進展していると考えられる。
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| 今後の研究の推進方策 |
祖先情報マーカー(Ancestry-informative marker)と呼ばれる、集団依存的な遺伝情報(アリル頻度・ヘテロ接合度等)を有するマーカーを用いて、系統関係をよりクリアにした遺伝的特徴マップの構築を目指す。さらに、現在の長野県で栽培振興が盛んな2地域の在来ソバに着目し,過去~現在の原々種を入手し、2000年以前に収集された在来ソバとともに過去から現在に至るまでの原々種の遺伝的特徴をマッピングすることにより、遺伝的特徴の経時変化を明らかにし,固有性が適当に維持されているのかを評価する予定である。
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