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樹上のブドウ果実香気の生合成―エチルエステル類の生合成機構について―

研究課題

研究課題/領域番号 23K05205
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分39030:園芸科学関連
研究機関筑波大学

研究代表者

菅谷 純子  筑波大学, 生命環境系, 教授 (90302372)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード果実香気 / ブドウ / 果樹 / 香気 / 果実成熟
研究開始時の研究の概要

生食用ブドウのエチルエステル生合成制御機構を明らかにするため、エチルエステル類が多く含まれる主要品種を用いて香気成分分析およびエチルエステル生合成関連遺伝子の探索を行い、制御に関わる遺伝子を同定する。また、ブドウ果実の成熟に伴う遺伝子発現の制御に栽培管理や植物ホルモンのアブシシン酸(ABA)の影響を調査し、エチルエステル類の生合成がブドウの樹体で制御される機構について考察する。

研究実績の概要

今年度は、主要な生食用ブドウであり、成熟期に果実にエチルエステル類を含む「巨峰」、「竜宝」と、ほとんど含まない「シャインマスカット」の樹を用いて、品種による香気成分、特にエチルエステル類の含有量の比較を成熟段階ごとに比較した。上記品種の成木を施設内で栽培管理し、それらのベレーゾン前、ベレーゾン後、収穫適期に分けてサンプリングし、香気成分を分析した。その結果、「巨峰」と「竜宝」では、エチルエステル含量が高く、「シャインマスカット」では、低いことが示された。また、栽培管理は同様の条件であったが、「竜宝」の方が、エチルエステル含量が「巨峰」よりも明らかに高く、成熟期におけるエチルエステル生合成が「竜宝」で盛んに行われていることが示唆された。
加えて、ポット植えの「巨峰」樹を用いて、環境要因である光が、香気成分量に及ぼす影響についてエチルエステルを含めて調査した。成熟段階ごとに果粒を採取し、果皮と果肉に含まれる香気成分を分析したところ、ベレーゾン期より光の量を減らした樹体では、多くのエチルエステルが少なくなることが明らかとなった。一方、フェニルプロパノイド系のエチルエステルである香気成分含量については、遮光処理を行ったブドウ果実の方が、含量が多くなることが明らかとなった。
加えて、成熟に伴い特異的に発現が変化する香気成分関連遺伝子を明らかにするため、全RNAを抽出し、それを用いてRNA-seqの分析に供した。
今後、上記の品種や環境要因による香気成分量の違いがどのような制御によるものなのか調査する必要があると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画の中にある香気成分量の比較については結果を得ることができた。一方、香気成分量の制御に関するRNA-seqについては、現在解析を進めている段階であるため、おおむね順調であると判断した。

今後の研究の推進方策

エチルエステル類を含む香気成分の変化に及ぼす環境要因と植物ホルモンの影響を明らかにするため、特異的に変化する遺伝子と代謝物について解析する。そのために、RNA-seq解析と、メタボルーム解析を進める。
具体的には、「巨峰」、「竜宝」、および「シャインマスカット」の成熟に伴う遺伝子発現と代謝物の変化について果実を成熟段階で比較する。遺伝子発現量に変化が認められるエチルエステル含量に関わる遺伝子を見出し、その制御メカニズムについて、環境要因や植物ホルモンとの関係とともに解析する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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