研究課題/領域番号 |
23K05232
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
添野 和雄 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 西日本農業研究センター, 上級研究員 (50392006)
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研究分担者 |
矢野 孝喜 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 西日本農業研究センター, 主任研究員 (50355343)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 花芽分化 / 植物ホルモン / イチゴ / 低温処理 / イチゴの花芽分化促進 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、イチゴ苗の冷蔵処理による花芽分化の促進メカニズムと植物ホルモンの関係を明らかとし、イチゴにおける花芽分化機構解明の基礎となる知見を得ることを目的として,冷蔵処理による花芽分化促進メカニズムにおいて、どの植物ホルモンがどの時期にどのように関与しているか、を明らかにすることで、ホルモン剤や生合成阻害剤などの植調剤の併用による効率的な花芽分化誘導技術の開発につながることが期待される。そこで,イチゴの花芽分化・形成メカニズムにおける低温遭遇による花芽分化の促進にオーキシン、サイトカイニン、ジベレリン、アブシジン酸などの植物ホルモンがどのように関与しているのかを明らかにする
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研究実績の概要 |
植物ホルモンとして植物ホルモンとしてジベレリン(GA1, GA4)、オーキシン(IAA)、サイトカイニン(tZ, iP)およびアブシシン酸(ABA)の微量一斉分析系を構築し、イチゴの茎頂部(約100〜200mg)からを除く各植物ホルモンの検出を確認した。 一季成りイチゴ2品種の苗について3日間の冷蔵処理を行い(「さぬき姫」:9/9開始、9/12開始、「さちのか」:9/18開始、9/21開始、計4試験区)、冷蔵処理開始から24時間、48時間、72時間後に茎頂部をサンプリングして各植物ホルモン(GA1, GA4, tZ, iP, ABA, IAA)の内生量を分析するとともに、処理後6日後に茎頂検鏡および16日以降出蕾調査を行った。 2024年度は夏期が高温だったためか、9/18冷蔵処理開始の「さちのか」のみ冷蔵処理による花芽分化促進が認められた。冷蔵処理開始日にかかわらず植物ホルモン内生量の増加が認められたが、処理開始日により内生量が増加する植物ホルモンの組成・増加量が異なる結果となり、冷蔵処理による花芽分化促進と相関して内生量が変動する植物ホルモンの確定には至らなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
GA1に内部標準物質としてd2-GA1を用いたが、d2-GA1のMRMトランジションでGA1が検出されてしまう事態となり、GA1がd2-GA1として検出されないMRMトランジションの模索に時間がかかってしまった。結局、d2-GA1ではGA1が検出されないMRMトランジションが得られなかったため、イチゴ茎頂部からは検出されないGA4を内部標準物質として定量を進めることとした。 今年度は夏期が高温だったため、冷蔵処理により花芽分化促進が認められた試験区が1つだけだったため、冷蔵処理による花芽分化促進と相関して内生量が変動する植物ホルモンの確定には至らず、2024年度に持ち越すこととなった。
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今後の研究の推進方策 |
GA1の内部標準物質については、d2-GA1を販売していたOlChemim社からd4-GA1が販売開始されている(d2-GA1は販売終了)ことから、d4-GA1を購入してGA1の内部標準物質とする。 2024年度はふたたび「さぬき姫」と「さちのか」の苗について冷蔵処理を行い、植物ホルモンの内生量変動および出蕾調査などにより、冷蔵処理による花芽分化促進と相関して内生量が変動する植物ホルモンを確定するとともに、冷蔵処理時にジベレリンやサイトカイニン等の阻害剤処理を行い、、冷蔵処理による花芽分化促進に関与する植物ホルモンの解析に着手する。
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