研究課題/領域番号 |
23K05234
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所(環境研究部、食と農の研究部及び水産研究部) |
研究代表者 |
西岡 輝美 地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所(環境研究部、食と農の研究部及び水産研究部), その他部局等, 主幹研究員 (80342997)
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研究分担者 |
三沢 達也 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (70346873)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2026年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | プラズマ / 種子 / 植物病害 / 発病抑制 |
研究開始時の研究の概要 |
植物種子へのプラズマ照射によって、種子表面が一時的に殺菌されるだけでなく、発芽後の植物で病原菌の発病が抑制される可能性が示唆される。本研究では、植物の病害抑制を誘導するプラズマ生成物質の解析や、植物の病害抵抗性遺伝子の発現・酵素反応解析、さらに植物内外の微生物の病害抑制への作用解析を実施することにより、プラズマ照射によって誘導される植物の病害抑制機構の解明に挑む。
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研究実績の概要 |
プラズマは、それ自体のもつ高い反応性と、同時に発生する紫外線やラジカル物質などの作用により各種病原微生物の殺菌効果をもつことが知られており、医療分野や食品分野、農業分野などで広く応用研究が行われてきた。また近年では、プラズマを植物体に照射することで、植物体のストレス耐性や病害抑制効果が誘導される可能性が指摘されている。 本課題では、プラズマ照射による植物体への殺菌以外の影響可能性を探るため、キュウリの立枯病を対象とし、病害の発生に及ぼす影響を検討した。キュウリ種子にプラズマを照射し、育苗ポットに播種した後、立枯病菌を接種し、発生する立枯病の発生程度を調査した。プラズマ照射は、処理時間や電圧、放電ガス種の条件を発芽率に影響を及ぼさない範囲内で変更して行ったところ、立枯病発生程度にばらつきが生じ、プラズマ照射による立枯病抑制効果は確認できなかった。 また、種子へのプラズマ照射は、発芽率や発芽速度を向上させることが多く報告されており、種子の表面構造の変化が発芽率等の向上に関与する可能性がある。本課題において、プラズマ照射による表面構造の変化を確認するため、キュウリ種子に放電ガス種等を変えてプラズマ照射を行い、種子の表面構造の変化を走査型電子顕微鏡で観察した。その結果、プラズマ処理の有無で種子表面の構造に変化がみられず、本試験で実施したプラズマ照射条件ではキュウリ種子の表面構造への影響は小さいと考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ポット苗での試験では病害の発生程度にばらつきが生じ、プラズマ照射による効果が明らかにできなかったため、ラジカル物質の解析等の詳細な検討には着手できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
プラズマ照射による種子への影響について、植物体上での病害発生程度への影響だけでなく、植物体内の遺伝子発現への影響についても検討を開始する。これにより変化を確認できた条件で、プラズマ生成物質等の計測を進める。
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