| 研究課題/領域番号 |
23K05258
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分39050:昆虫科学関連
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| 研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
水口 智江可 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (90509134)
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| 研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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| キーワード | カイガラムシ / ビテロジェニン |
| 研究開始時の研究の概要 |
昆虫のビテロジェニン(Vg)は卵黄タンパク質前駆体であり、脂肪体で合成され、翻訳後修飾を受けた後に卵巣へ取り込まれる。幅広い昆虫種でVgは雌特異的な卵黄タンパク質前駆体として機能すると予想されてきたが、最近セジロウンカにおいて、ウイルスの伝播や植物の免疫応答抑制にも関わることが報告された。本研究ではカイガラムシにおいて、Vgタンパク質の翻訳後修飾、体内での局在、および植物の免疫応答への影響を調査し、Vgタンパク質の機能解明を目指す。
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| 研究実績の概要 |
昆虫のビテロジェニン(Vitellogenin, 以降Vgと省略)は卵黄タンパク質前駆体であり、脂肪体で合成され、翻訳後修飾を受けた後に卵巣へ取り込まれる。幅広い昆虫種でVg遺伝子が同定されており、卵黄タンパク質前駆体として機能すると考えられてきた。最近セジロウンカなどのカメムシ目昆虫において、Vgが雌特異的な卵黄タンパク質前駆体として働くのに加え、ウイルスの伝播や植物の免疫応答抑制に関わることが報告されたが、それ以外の昆虫でも同様の機能を有するかは調べられていない。本研究では、セジロウンカと同じカメムシ目に属するフジコナカイガラムシにおいて、Vgタンパク質の翻訳後修飾、体内での局在、および植物の免疫応答への影響を調べることにより、Vgタンパク質の機能解明を目的とする。本年度の研究成果は以下の通りである。 【Vgの発現解析】フジコナカイガラムシの発育に伴うVgの発現変動を、定量RT-PCRにより解析した。24時間ごとに集めたサンプルについて解析した結果、若虫や雄成虫といった時期にも高いレベルでのVg mRNAの発現が見られた。このように雌成虫以外でも発現が見られたことから、カイガラムシのVgが卵黄タンパク質前駆体以外の機能を有する可能性があらためて示唆された。 【Vgタンパク質のプロテオーム解析】 Vgタンパク質が翻訳後修飾を受けて切断される部位を同定することを目的として、カイガラムシ粗抽出タンパク質をSDS-PAGEにて分離した上で、ゲル上の各バンドについてLC-MS/MSによるプロテオーム解析を行った。その結果、Vgのアミノ酸配列から推定されるサイズのバンドから、Vg配列のペプチドが高効率で検出された。よって、この手法によってVgタンパク質が効率よく検出できることが確かめられた。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画の通り、フジコナカイガラムシにおいて定量RT-PCR法によるVgの発現解析を実施できた。また、LC-MS/MSによるVgタンパク質のプロテオーム解析にも着手し、良好な結果を得ている。よって、研究はおおむね順調であると考えている。
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| 今後の研究の推進方策 |
これまでの研究成果および進捗状況を踏まえ、次年度は以下のような推進方策を考えている。 【Vgタンパク質の翻訳後修飾の様式解明と抗体作成】前年度に引き続き、カイガラムシから抽出したタンパク質のプロテオーム解析に取り組み、翻訳後修飾においてVgタンパク質が切断される部位を特定する。その結果を基にして、Vgタンパク質の各断片を特異的に認識するような抗体を作成する。 【Vgタンパク質の組織特異性の確認】カイガラムシを脂肪体、消化管、皮膚など組織ごとに解剖し、タンパク質を抽出する。上記で作成した抗体を用いてSDS-PAGEおよびウェスタンブロッティングを行い、組織ごとのVgタンパク質断片の組成を解明する。組織ごとの解剖が難しい場合は、パラフィン切片を作成して免疫染色を行い、局在する組織を調べる。
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