研究課題/領域番号 |
23K05369
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
松下 吉樹 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(水産), 教授 (30372072)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ALDFG / 漁具マーキング / RFIDタグ / 漁具 / 刺網 / マーキング / 海洋ごみ |
研究開始時の研究の概要 |
放置や紛失などにより水中に残された漁具は,ALDFG(Abandoned, lost or otherwise discarded fishing gear)と呼ばれ,海洋活動や地球環境への影響が懸念されている。漁具がいつどこでALDFG となったのかは,漁具が使われ始めてからの運命を辿るほうが得やすいと考えた。本研究は刺網漁業を対象として,操業と漁場の特徴,漁具の詳細を把握しながら,漁具とその各部に適切なマーキングを施し,聞き取り,漁具の精査,操業モニタリングを行うことで漁業者が管理する漁具の増減とその理由を明らかにして,漁具がどの程度海洋で失われているか,研究方法と代表的な結果を示す。
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研究実績の概要 |
漁業で使われる道具がどの程度海洋で失われているかを調べる方法を提示するために,長崎県のイセエビ刺網漁業を研究対象として選定し,今年度は漁具設計の把握と海中に残留した漁具(ALDFG)の発生状況,耐圧試験による漁具に装着する無線識別タグ(RFIDタグ)の選定,RFIDタグを用いた漁具マーキングを実施した。 2つのイセエビ刺網漁場(海域面積,約14,000 m2と約7,400 m2)において2回ずつ,スキンダイビング,水中ドローンまたはスクーバ潜水により海底のALDFGの探索を行った。これらの海域では3個のイセエビ刺網(総重量12.5 kg)と種類の異なる刺網が巻き固まったもの(63.7 kg)が発見され,漁具の逸失が起こっていることが示された。 RFIDタグメーカー数社と相談を行い,刺網漁具へのマーキングには,陸上である程度の距離から存在を確認可能なUHF帯のRFIDタグを採用することとした。これらRFIDタグのうち,洗濯物に取り付けて水中で使用される一般的なランドリータグ2種類,耐熱・耐久性に優れるTITAN generalタグ,柔軟な樹脂でコーティングされたSlimFlexタグ2種類の5種類について,調査船から深さ50から100 mの海中に10 mずつ5分間隔で垂下して,その後,ID番号を読み取る試験を複数回実施した。その結果,読み取りミスが全く生じず,かつ小型で柔軟性に富むSlimFlexタグのうち,より小型の H3ランドリータグを採用することに決定した。H3ランドリータグは2023年11月から協力漁業者のイセエビ刺網の浮子綱と沈子綱に装着して耐用試験を実施中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
年次計画に記載した5項目(設計把握,在庫把握,聞き取り試行,マーキング試行,漁場・操業方法調査)のうち,在庫把握だけを完了させることができなかったが,他については計画通り進めることができた。また,ALDFGの状況については,定量的な調査を行うことで学術的に優れた知見を得ることができ,その成果はR6年3月の日本水産学会春季大会で口頭発表できた。また,R6年6月にカナダで開催予定の国際学会でも発表予定である。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度に十分に行うことができなかった漁業者が持つ漁具の在庫に関する調査に注力するとともに,2024年度以降に予定した計画を着実に実行する予定である。また,協力漁業者についても参加者を増やせるよう努力したい。
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